#20 愛想ト一人称 ページ24
1-20[零&Aside]
「やっぱり来たね」
今、零とカブトは向かい合っている。
「掃除屋が来る」
「掃除屋?」
遠くの方から鳥の鳴き声が聞こえた。
「死体、血痕を片付ける奴ら」
「あぁなる程、あいつらか!じゃあ場所を変えよう」
シュタッ
「ついておいでよ」
「……」
シュタッ
「そんなに警戒しなくても、罠なんか仕掛けてないよ」
シュタッ
「別に警戒してない」
シュタッ
「君ってホント愛想ないよね〜笑ってみたら?こう、口角あげてニィーっと」
シュタッ
「嫌だ」
*――*――*
Aは川岸で服を洗っていた。
「〜♪〜〜♪零何してるかな…」
鼻歌を歌いながら空を見上げる。
今日の空は雲一つない。
わぁ、快晴だ。
『A様はあの空、綺麗だと思いますか?』
昔もみたな、誰かと。
「え?」
思わず口から疑問の声がこぼれる。
誰かって誰だろう。
零? 鵯-ヒヨドリ-の誰か?
違う…
ん?……違う?
そもそもボクの記憶って……
五年前のあの日まで、無いんだよね……?
少しだけど…
記憶、戻った……?
*――*――*
「身構えないでよ。今日は戦いに来たわけじゃない」
「じゃあなに?」
「君も感づいているでしょう?トクは僕だよ」
ここは森の外れ。
零とカブトは向かい合っている。
「理由は?」
「大蛇丸様、いや大蛇丸が、Aちゃんを欲しがっているんだよ。ただ、まだあの年だ。力量をはかりたいと思ってね?精神的にも」
「結果は?」
「う〜ん。力は有り過ぎると思うよ?あれが伸びたら、伝説のうちはマダラをもこす可能性が有るんじゃないかなぁ…。ただ」
カブトは一息つくと言った。
「精神的にはやっぱりまだまだだねぇ。躊躇いが有る」
2人の間に沈黙が流れる。
それを破ったのは零だった。
遠くで鳥の鳴き声が聞こえる。
「……今日はずいぶんとペラペラ喋るんだね」
「君こそ♪今のが一番長い台詞なんじゃない?」
「よく覚えてるね…」
零は、じとーっとカブトを見つめる。
「そんな変態を見る目しないでよ。観察眼は忍に必要だろう?」
零の表情は変わらない。
「あ、そうだ!ずっと聞きたかったんだけど…」
「?」
「君の一人称ってなんだっけ?」
寒々しい風が吹き、草や葉が揺れる中、零の中で薬師カブトは変態というポジションにおかれたのだった。
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柊テト(プロフ) - クラマさん» ありがとうございます(*´▽`*) (2014年3月13日 15時) (レス) id: cb47d0b49e (このIDを非表示/違反報告)
クラマ - 面白かったです♪零くん可愛いですね! (2014年3月13日 11時) (レス) id: 5748f7a9a4 (このIDを非表示/違反報告)
柊テト(プロフ) - 夕日少年。さん» タメokっすよ(^o^ゞ (2014年2月14日 22時) (レス) id: 45db2d1119 (このIDを非表示/違反報告)
夕日少年。(プロフ) - 見に来ました^^ちょっ文才メッチャあるやないですか!!面白かったですо(*´∀`*)о 更新頑張ってください。。((あれ、タメOKでしたっけ← (2014年2月13日 23時) (レス) id: 4f647be54e (このIDを非表示/違反報告)
柊テト(プロフ) - 桜花水無月さん» ありがとうございます!また読んでくれると幸いです♪ (2014年2月12日 15時) (レス) id: 5b53965ecb (このIDを非表示/違反報告)
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