【NARUTO】鵯‐ヒヨドリ‐

＃19　伸ビト十字架 ページ23

1-19[零side]

「ふぅ、終わった〜」

Aは伸びをして言った。
さっき戦ったところよりもここは明るい。

「お疲れ様」

「ありがと零♪」

「？」

「乗り気じゃなかったでしょ？」

「……別に」

周りには五つ並んで、木で作られた十字架が立てられている。
それぞれの十字架に手を合わせてから、Aは立ち上がった。

「そろそろ立ち去ろ？掃除屋達来るじゃん？ボクあいつらニガテなんだよ〜」

「A、血だらけ」

「え？あー。でもそこまででもないじゃん！ま、結局全部返り血だけどね」

「あっちの川で洗って来なよ」

「……うん」

「そこまでは掃除屋も来ないよ」


「だね♪出来ればなるべく早く竜の国に向かいたかったんだけど…。ま、いいや。零はその間どうする？」

「ぶらぶらして来る」

「ＯＫ★合図はいつものだよ〜」

「うん」

＊――＊――＊

シュタッ

零はさっきの場所まで戻って来ていた。
まだ血痕は残されて居るが、あまり暴れなかったため、そこまで汚れてはいない。
しかし、変わらず不気味な雰囲気は漂っている。
そんな中、零は静かな声で言い放つ。

「カブト出て来なよ」

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