ノスタルジーの窓辺【赤】【黄】

【番外編】来年もその先も ページ41

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今日は待ちに待った大切な幼馴染の誕生日。




プレゼントも用意して、ケーキも作った。




＿＿＿＿＿＿＿＿けれど、






「今日は出かけてくる。帰りは遅いと思う」






別に彼女でもないから、莉犬に気を遣わせるわけにはいかない。



でもさ、ちょっと期待したのにな。


一年に一度の君の生まれた日を私に祝わせて欲しかった。




毎年恒例なはずのこの日も今年は無理みたい。









結局、行き着く先は君との思い出が沢山詰まったあの桜の木の下。



"来てくれるかもしれない"、そんな淡い期待を抱いて君を待つ。




もちろん、帰ってくるのが遅くなるって言っていたから全然来なかった。






夜11時半、こんな遅くまで待っている私もどうかと思う。


でも、何故かこの場所から離れたくなかった。





もう戻ろうかと思ったそのとき、足音が聞こえた。









『＿＿＿＿＿待ってたよ、』







「ほんと、馬鹿じゃねぇの」






『馬鹿でもいいよ。だって、莉犬が来てくれたから』





「お前さぁ、『おめでとう』っ、」





『お誕生日おめでとう。それだけ伝えたかったの。それとはい、プレゼントも』






彼にとってはただのプレゼントかもしれない。でも、私にとっては大切な彼への贈り物。








「……ありがとな。待たせてごめん。帰ろ」






『うん、受け取ってくれてありがとう』





「あたりまえでしょ。あ、今年はケーキないの？」





『えー？プレゼントも貰ったのにケーキも食べるの？』





「いいだろ。まだ俺の誕生日だし〜」




『んふふ、ありますよーだ』




「っしゃあ！早く帰るぞ！！」





『っわぁ、』




彼に手を引かれ帰路に着く。








『莉犬、』





「なに？」





『来年もその先も祝わせてね、』






「っ、あたりまえ。美味いケーキ毎年用意しろよ」





『はいはい(笑)』









＿＿＿＿＿来年もその先も君と一緒に。









【番外編】莉犬くんHappy birthday企画終了。


✄──── ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ────✄


莉犬くん、お誕生日おめでとうございます！

温かいお言葉にいつも助けられています。
繊細で美しいその歌声が大好きです。

本当におめでとうございます！！

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