【マギ】サヨナラが愛の言葉【練 白雄】

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紅炎side


宮廷に暗殺者が来て、放火された。






俺と紅明達は逃げ切る事ができた。



避難所の辺りを見回すと、Aの姿が見当たらない。




が、暫くすると、白雄殿の妹を抱えて、走ってきた。





玉艶「白雄と白蓮と白龍が…!!まだ、中にいるんです!!」


Aにしがみついて泣きじゃくっている、玉艶殿。



その言葉を聞いた、Aは絶句して、


剣を構え、俺たちに「行ってきます」と微笑んだ。





待て、どこに行く?




俺はとっさに、Aの腕を掴み、


紅炎「ダメだ!!行くな!!」

と叫んだ。



それに反抗して、Aも声を荒げてくる。



紅炎「今行っても、もう…助からない!!」


俺はAに怒鳴りつけた。が、






Aは目に涙をためて、


A「白雄様が…中にまだいる。私は、彼の事が、好き…なの…!!お願い、放して!!」




白雄殿もAの事が好き。

Aも白雄殿が好き。



俺はこの時、分かりきっていたんだ。




けど、俺は異性として、



Aがすきなんだ。



俺は俯いて「死ぬなよ、絶対に…」



力強く、言った。






A「必ず生きて帰ってきます。では…!!!」


全速力で走り出したA。






愛しい人の後ろ姿が、見えなくなるまで、見つめる。






どうか…絶対に、生きて…帰ってきてくれ…






これが、叶わぬ恋だとしても、俺はAに想いを…






好きだと伝えたい。









死ぬな…A!!!俺の頭の中はその思いでいっぱいだった。







白雄side


白蓮「何なんだ、こいつ等は…!!」



斬っても、斬っても…


死なない。





白龍「兄上…!姉上や母上は無事でしょうか?」


涙目になりながら、俺に問う、白龍。




この暗殺を仕掛けたのは…





紛れも無く。あの方だ。






俺たちはもう直ぐ、限界だ。





でも、まだAに、想いを伝えていない。





このまま、死ぬ事は出来ない。





A「はぁ、はぁ、はぁ…!!白雄様、白蓮様…ゲホゲホッ…!!白龍様!!」



俺は一瞬空耳が聞こえたのかと思った。けど、




目の前に、顔はかすり傷だらけで、


息をゼェゼェと言わせているAがいて…


白雄「な、ぜ…ここに居る……?」

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