【マギ】サヨナラが愛の言葉【練 白雄】

12剣 ページ14

白雄side


思い切って、誘ってみた。


A殿の事が少しでも、知りたいと思ったからだ。





二カッと笑う、A殿。



そんな、彼女の姿を見て、



とても、とても、美しき顔をしていらっしゃる。


そう、思った。




そんな、A殿の顔をみると、自分でも分かった。

顔が真っ赤だと。



俺を覗き込む、A殿。そんな彼女と目が合う。




俺はいても立ってもいられずに、


とっさに、A殿の手を握り、走った。




A「えっ!ちょ!白雄様!?」




可愛い、



もっと、貴女の事を知りたい。






俺に全てを、




委ねてください。





この気持ちは…



恋だろう。




俺は貴女に溺れてしまった。





好きです、A殿。






Aside


随分と走ったため、息切れが激しい。


A「ハァ、ハァ…!」


白雄「すまない」


A「いえ、大丈夫ですよ」


苦笑いしながら、白雄様に言った。



それより気になったのが、




A「あの、城下町で…」


そう、今、私たちは城からでて、


城下町にいる。




白雄「あぁ、ここで買い物でもしようと思ってな」



城下町で買い物ですか…


まぁ、悪くはないかと、思いますが。





A「そうですか」


私は真顔で、そう答えた。


あえて。




白雄「あぁ、で…

A殿は欲しい物など、ありますか?」




ほ、欲しい物!!??



私は、あのダサい緑色の国民服を着て、調度品など全て、煌の帝の物に…



貧しい生活に慣れているため、お金を無駄遣いするなんて、私には考えられない。



理論的に考えると、



A「別に、ないですね。ほしいものなど」



えっへん。というような顔で言った。それをきいて、白雄様は目を丸くした。



白雄「何も、ないのか?!」

A「え…はい」




もうそろそろ、場所を変えたい。

民衆の目線が私たちに、ハチの針のような痛さで、突き刺さる。




白雄「では、とりあえず、見物しよう」


白雄様に手をガシッと握られた。



A「は、白雄…様!?///」


顔を真っ赤にしながら、訊くと、白雄様も顔を赤くしながら言った。



白雄「A殿が///迷子になるといけないので…///」
と。私は迷子にならないわ。

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