２０１８年６月 ページ1
「・・・和、違うの」
私は、眩暈でクラクラとする中、
店をでて、すぐの路地に停めてもらってるタクシーに
私の腕を引いて歩く和に言い放った
「本当、違うの・・・信じて？」
「何を？」
そう言って、少し立ち止まり私を見た
「・・・・」
「何？翔ちゃんに言えないようなことしたの？
それともされたの？」
「・・・違う」
「だから、何がだよ」
和にしては、大きな声で・・・
道行く人たちが、一瞬私たちの方を見た
そして
「・・・ごめん、とりあえず、タクシー乗ろ・・・な」
そう言って、タクシーに近づき、
ドアを開けてもらうように言う
そして、私を先に乗せ、
「つめて」
と静かに言った
そして、それぞれ座席に座ると
「あー、どうしよっかな、
俺んちに戻るか・・・それとも、Aの家に帰るか・・・
俺の物、そっちにあるから、Aんちでいい？」
と、私に向かって聞く
「・・・・うん」
「あ、すいません・・・・」
タクシーの運転手に住所を伝えると、
静かに車は動き出した
さっきまで、腕をつかんでいた和の手がそっと離れ
そして、そのまま手を握るような形で包みこんだ
でも、和は、反対の左手で車内の枠に頬杖をつくような形で、
外を向いていた
・・・
・・・
何を・・・考えてるのか
まったくわからなかったけれど、
少しずつ、いつもの和の表情にもどりつつあった
・・・
・・
私は、彼を傷つけたんだと、
心の底から、反省した。
和と過ごしてきた１０年は平坦だけれど
長い道のりだった
どうしようも無くなった私を和は全て受け入れてくれた上での今だ
私は、その握られた手の感触とぬくもりを改めて感じた
ほどなくして、タクシーは、私のマンションの前に停まり、
いつもの自宅に私は戻ってきた
朝、あわただしく出たので、
玄関では、迷って結局履かなかった方の靴が散らかっていた
「あぁ。一応、こっちの靴と迷っていたわけね」
あのタクシーで、どっちの家に行くか聞いてから一言も私には
話さなかった和がそう言った
「うん・・・結局、足・・・痛くなっちゃったけど」
「そっか、ほら、その痛い靴ぬいで、あがんな」
「・・・うん」
靴をぬぎ、
いつもの廊下を歩くと
足もようやく解放されたのか
指の辺りがジーンと小さなしびれが起こった
小さなリビングに入り、電気をつけた
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紫姫(プロフ) - ゆり:)さん» キャラクターが動きすぎて。今、書き手も混乱してますwまさか紅い月で、こんなに長くなるとは思ってなかったので、自分でもビックリです (2018年9月13日 6時) (
レス) id: b7a52fdc9b (このIDを非表示/違反報告)
ゆり:)(プロフ) - 嘘だらけ……これから真実が明かされていくのでしょうか。色々と謎が深まれば、確実に間違いのないことだけしか信じられなくなっちゃいますよね。でも、さよならしないで翔ちゃーーーーん！涙 マンションでの和との会話が気になりまくりです！ (2018年9月12日 7時) (レス) id: 0e888923d2 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - ゆーみんさん» するどーいwでも実はフェイクも今回は置いてますwなんせ最近読者さんが紫姫の癖を読み取ってくださるので、紫姫もあの手この手wよかったら次の章でもお待ちしてます♪いつもありがとうございます (2018年9月12日 7時) (レス) id: b7a52fdc9b (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - せいこさん» せいこさんっお久しぶりです♪読んでいただけてたんですね。嬉しいです。１番の初期に書いたangelシリーズぐらい、私もてんやわんやしてます。久しぶりにノンリアルを書くのもいいですねw (2018年9月12日 7時) (レス) id: b7a52fdc9b (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - サチさん» はじめまして。来ていただいて、ありがとうございます。実はもとは、別のところに映画の脚本のコンペにだす予定だったものですが、諸事情で間に合わず、お蔵入りしてた分を占ツク用に書き直してます。他の作品はリアルが多くてここではコミカルな作品が多いですw (2018年9月12日 7時) (レス) id: b7a52fdc9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫姫
| 作成日時：2018年8月23日 20時
