震える（Ｙｏｕ） ページ12
エレベーターに乗り込むと、
我慢していたのか、小刻みに呼吸をしてしまう
なんだろう、
言葉で言うなら、
悲しみ、驚き、怒り、嫉妬、悔しさ、妬ましさ
あげるだけでも、いい言葉なんて、ひとつも出てこない、
この状況。
とりあえず、たくさんの酸素が欲しかった
小刻みでの呼吸だけでも落ち着かせようと、
意識的に深呼吸をする
あまりの出来事過ぎて、何が起きたのか
半分も覚えていない
でも、覚えているのは、
翔がさとみさんを抱きしめてたっていうことと
そして、さとみさんの「したたかな」
だけが、頭の中にくっきりと刻みこまれた
どうせ、忘れるなら、
そっちを忘れることができたらいいのに
そして、
エレベーターに設置されてある
鏡に映し出された自分の姿を見る
あと覚えているのは、
さとみさんが、
少し高めのヒールを履いていたってこと
今の私は・・・
本当は、おめでたい事なのに
なんだろう
自分の姿が、すごく、醜く見えてしまっていた
A「・・・いたっ」
さっきよりも、張りが増してくる
ダメだ・・・落ち着かないと・・・
どんどんと下がる数字を、見続け
早く、地下の駐車場まで、つかないかと
気ばかりが焦る
ダメ・・・
そう思った時、
ようやく、１階へとエレベーターが止まり、
扉が開いた
「上にあがりますか？」
と、ドアの向こう側から、どこの国から来たのかわからない観光客が利いてきたけれど
流れ出る、冷や汗が、背中を伝う
私は、話さず、ニッコリ笑って、首をよこに振り、
「閉」のボタンを、
何度も押した
次に、扉が開いた時・・・
私は、あまりのおなかの張りに、
ちゃんと、歩けず
少し、歩いては止まり、
少し、歩いては、止まり
そして、自分の車にたどりついた
エレベーターからほど近い、このユニバーサルスペースに停めてもらったことを、
本当に感謝した
この尋常じゃない張りは、
さすがに、私でも、あまりよくない状況だということがよくわかる・・・
エレベーターの方をみたけれど
翔がおっかけて来てくれる気配は無かった
あの状況だ
ムリだとは、思ってたけど
この空虚感は、
さっき、自宅のマンションの時よりも
深かった・・・
今は、翔のことは、いったん忘れよう
とりあえず、
赤ちゃんのことだけ考えなきゃ
そう思い、
少しでも、張りが治まるのをまって、
車のエンジンをかけた・・・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 912人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
shocola(プロフ) - 紫姫さん» うん、やばい笑笑。ドロドロー！ (2017年7月12日 14時) (
レス) id: 9653387dc9 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - すりおろし梨。さん» たぶん、それどころじゃないですよね、もう、たぶん、見ちゃいけないって思いながら、見てますよきっとｗｗｗようやく、ラッコ描けました、かなりむりやりだけどｗｗｗ (2017年7月12日 12時) (レス) id: 468a98d518 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - keiさん» はい、できる範囲で、イチャつかせてみました・・・だって・・・ねぇｗｗｗニノちゃん、あかりちゃん、実はリクエスト多いんですｗｗｗあそこは、どうどうとイチャつきますんでｗｗｗ (2017年7月12日 12時) (レス) id: 468a98d518 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - shocolaさん» はは、やばすぎた？ (2017年7月12日 12時) (レス) id: 468a98d518 (このIDを非表示/違反報告)
すりおろし梨。(プロフ) - ラッコ！ 龍くんじゃなく ちゃんとママと出来ました！よかったね〜翔くん！ しかし、マタニティ教室に翔くんいたら、ビックリする(笑) ヒッヒッフーて、呼吸できなくなるよ。(笑) 助産師さんもファンかも。(笑) (2017年7月12日 7時) (レス) id: c42c4ca209 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紫姫
| 作成日時：2017年6月22日 13時
