60.【急募】友の口を塞ぐ方法 ページ13
〜Aｓｉｄｅ〜
あまりにもぶっ飛んだ提案に、香奈に掴みかかってしまった。
何を言っているんだこいつはと思いを込めながら、悲しきかな私より何センチも高い瞳を睨みつける。
そんな事はどこ吹く風で、ずっーとにやにやしながら余裕そうな香奈がむかついた。
いや、ここで香奈を封じ込めればこっちの勝ちだ。
まだ一君は会話の内容を知らない。
何でもないよ〜ってかわいく言って帰ってもらおう。そうしよう。
「何だよ。なんかあんのか」
「何もない！何もないよ！あ！ほらご飯食べそびれちゃなわない！？」
「この子泳げないじゃん？」
「あー、さっき言ってたな」
「あ、なんだ。知ってるんじゃん。話早い」
「ちょちょちょ！？何私抜きで話進めてやがるんですか！？」
私の頭上で繰り広げられる会話。
私の抵抗があろうが無かろうが成立してしまう会話がなんかもう腹立たしい。
だって私が主張なんて見えないかの如く二人で喋っているんだよ？
「でね、今後なんかあった時に泳げなくてもさ、普通に浮いてられるくらいのスキルは必要じゃん？人間として」
「せっかく陸に生まれたのに何故…」
「まぁ、そうだな。安心だな」
「そうなの！？」
私を全く無視した会話に、なんか私が疲れてきた。
何これどういう状況？？
「で、練習すればってなったのよ」
「いいんじゃねぇの？何かあった時に安心だし」
「だから、岩泉面倒見てあげてよ」
一番恐れていた一文が香奈の口から出てしまった。
ヤバいと思ったけどもう遅い。
一君は香奈の提案に驚いた様に目を見開いて私を見ていた。
「ちが！冗談！冗談だからこれ！」
あぁもう！どうしよう。
今の言葉以外思い浮かばない。
なんて私の言葉のボキャブラリーは低いんだと心の中で地団駄を踏んだ。
皆が思うカナヅチじゃないのだ。
本当の本当に"水"に対して抗体が無い。
海にだって入ったこともないし、川も無い。
そしてプールも。
だから"何も分からない"が正しいのだ。
そんなの絶対迷惑かける。
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ここまで読んで下さってありがとうございました！
夏といえばプール！お祭り！花火！
とか言っておきながら、この文字数でまだ夏なんですよ…。
秋と冬が残っている事に絶望です…。
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ｿｳ(プロフ) - めちゃくちゃまってました！！おかえりなさい！！！！続きをありがとうございます！！！！ (5月13日 6時) (
レス) @page22 id: 3493a58856 (このIDを非表示/違反報告)
白米 - 夢主ちゃんの初々しさが可愛すぎて、岩泉くんがイケメンすぎて、キュンキュンが止まらないです! 言葉選びもとっても素敵で好きが溢れ出します! (2023年1月28日 13時) (レス) @page21 id: c47ed55b6d (このIDを非表示/違反報告)
あおい亜緒(プロフ) - 素敵すぎます、更新待ってます＾＾ (2021年11月29日 7時) (レス) @page5 id: 4763f9e9c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結城 | 作成日時：2021年10月3日 23時
