自身の力 ページ49
シズさんの苦しみの億分の一でもと思って、予言すらも犠牲にした。
正直言って、レオンに教えられることは数えるほどしかない。
どれもこれも後に続くとんでもなく重要なことばっかりで、何を言おうか苦労したなあ。
こうまでして殴った時、レオンの口を切ったことには本当に驚いた。
いや、本当に。
だって相手は覚醒した魔王だよ!?
傷つけることもできないと思っていただけに、思わず握り拳を凝視しちゃったよね。
殴ったのは私だけど。
ギィもヴェルザードさんも、私がレオンにダメージを与えたことが想定外だったらしい。
私も何でできたのか分からない。
それで今、ギィの追求から逃れる為に慌てて転移したんだ。
ギィの魔法を解析して手に入れた、『空間移動』を早速使った先は湿地帯だった。
そんな事の顛末を知らないリムルが目の前に居る。
リムル「A? 町で旅の準備をしてたんじゃあ……」
『うん。ちょっとトラブルがあってさ』
とてもではないけど、魔王殴って来たなんて言えない。
そもそも、その原因はギィだし。
そういうことにしておこう、うん。
リムル「そ、そっか。大丈夫だったか?」
心配してくれるリムルに、まだ残っていた緊張が完全に解けた。
『うん、大丈夫。顔見て安心したよ』
意図せずリムルの前に来てしまったが、気を取り直して再出発しよう。
リムル「──おう、気をつけろよ!」
その言葉に小さく頷いて、飛行魔法でブルムンド王国に向かった。
暫く飛んでいたら、声が聞こえた。
『大賢人』ではない、声。
《確認しました。ユニーク
──成功しました。
え?
ちょっと訳が解らない。
え?
一度確認しよう。
ねえ、ブルムンドまで後どの位?
《解。三日程で到着します》
貴方は?
《解。
…………。
何の苦労もしていないのに、そんなにあっさり……。
微妙に話し方が流暢だ。
って、それよりも。
想いを統合って……?
国に着くまでに、能力の確認をしよう。
突然の進化に困惑しながら、私は加速を続けていった。
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くろわっ(プロフ) - AIさん» いつもご愛読ありがとうございます!とても嬉しいです!もう3に行きそうですが、これからも宜しくお願いします! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 802b77c97d (このIDを非表示/違反報告)
AI(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!これからも頑張って下さい! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 70828d2268 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くろわっ | 作成日時:2020年7月9日 16時