暗き海底に眠る者

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「．．．私と共に来い。貴様が望むものをくれてやる。」

暖かみを一切感じない．．．冷たい瞳。

憎しみと怒りのみが宿ったそれに、何故か親近感がわいていたオレは．．．

「待って！海にぃ！！海にぃまで．．．オレを置いてきぼりにしないで！」

愛しくて堪らない大切な弟を置いてきぼりにする位に、狂っていたのかもしれない。

「貴様は．．．私だ。それ故に、失敗は許されない。完璧であれ．．．常に勝者であれ。そして．．．証明してみせよ。」

「伝説のアイドルは．．．「私」であったということを。」

『．．．はい、父上。』

名を捨て、全てを捨て．．．

得たものは、養父の言葉のみ。

それを実行出来ない限り、オレに価値は生まれない。

「ゼロを超え、全ての頂点に立ち．．．あの人の言葉を真実にする。」

海底に沈んだオレは、それを実行するためだけに生き．．．

ステージに立つ。

「！．．．キミが、海？」

あの人が目の敵にする．．．あの男の息子である、かつての兄をも蹴落として。執筆状態：完結