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夜の公園は、結構好きだ。
しかも、今の時期は夜桜まで拝めちゃうし…
そうだ、写真を撮っておこうかな。
そしたら、また会った時に眺めながら話したりして。
そういえば、『向こう』でも桜って咲いてるのかな…
「まーふくん!」
「…うわああああああああ!?あっ、天月くん!?」
どっしーん!と効果音付きでタックルしてきた天月くん。
「もー、まふ君いくら呼んでも全っ然気付いてくれないしさ!寂しかったんだよ!?」
「あはは…ごめんね、音楽聴いてたから気付かなくて」
そう言いながらヘッドフォン降ろす。
それにしても、何で夜の公園にいるのかというと。
「…というか、来たのって天月くんだけ?」
「うん、本当皆遅いよねー。これから打ち上げだっていうのにさ!!」
何を隠そう、只今ライブ終了直後。
今夜は仲のいい歌い手さんとのライブで、
これから打ち上げ予定なんだけど。
大半の人が楽屋で駄弁っているらしく、
早々に引き揚げた僕は公園で一人ぼっち。
ライブの熱が有り余ってるのは分かるんだけどさ、
集合場所に僕と天月くんの二人しかいないってどういうこと。
そらるさんとか、今頃寝たりしてないだろうね。
「るす君はイヤホン何処か行ったって騒いでるし、歌詞太郎さんはギターのコードがないって慌ててるし、96ちゃんはタピオカでしょ。あんくさんとうらたさん…あと坂田とりぶさんはもう少しで来そうだったけど」
「…そらるさんは?」
「寝てたよ、思いっきり爆睡」
「だよね」
ああ、やっぱり…
歌い手の皆って、何でこんなにマイペースなんだろうか。
まともに約束の時間守ってくれたことないような…
天月くんは例外だけど。
「…ってあ、あれ。あそこにいるの皆じゃない?」
天月くんの指す、公園の入り口。
夜だからよく分かんないけど…
「んー、たぶん皆だと思う…ほら、あそこでうつらうつらしてるのってそらるさんじゃ――――」
そこで、僕は言葉を失った。
「――――真冬、また会ったな」
ずっと焦がれてきた姿が、そこにあったから。
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夜剣(プロフ) - ものすごい感動をありがとうございます。こんなに感動した小説は初めてです。たぶん、また読むと思います。泣いた訳じゃないのに泣きたい気分でした。ものすごく泣きたい気分でした。これからも、ほかの更新がんばってください。お疲れさまでした! (2019年1月21日 0時) (レス) id: 685a53fe80 (このIDを非表示/違反報告)
美奈花 - 初めまして、美奈花と言います!完結した後に全て読ませていただきました。3は、ずっと泣きっぱなしでした。占いツクールで泣いたのは初めてです。号泣して辺りがビショビショになってしまいましたw感動の作品を有難う御座いました!そして、お疲れ様でした! (2016年8月23日 16時) (レス) id: bf98cceb63 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーき - あああああ帰ってきたんですか!!!嬉しいです!!!!実は私ももうすぐ占ツクをやめてしまうのでこうして帰ってきたことを知れて良かったです◎これからも応援しています!! (2016年3月28日 18時) (レス) id: 675204a53d (このIDを非表示/違反報告)
エレナ(プロフ) - 初めまして!突然コメントすいませんm(_ _)m占いツクールの小説で泣いたの初めてだったので・・・笑 ほんとに素晴らしい作品でした!!新作お待ちしております♪ (2016年3月22日 0時) (レス) id: f1c1ecb527 (このIDを非表示/違反報告)
HIKARU(プロフ) - おかえりなさい!!!!!です!!!!!おめでとうございますお疲れ様です!!!言いたいことがたくさんありすぎてまとめられませんおかえりなさい!!!(( これからもずっとずっと応援しています!失礼しました!!! (2016年3月19日 23時) (レス) id: cd624d2203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒白炉。 | 作成日時:2015年4月26日 20時