寂しさ ページ12
Aside
ベニマル君と最後に会った時から、月日が流れ気づいたら一年が経ってた。
時間の流れが早いのか遅いのか、よくわからない。
でも、ベニマル君が隣にいないのは…悲しいな。
心臓がギュッて握られてるみたいに、痛いんだ。
なんでかな…？
そういえば、スライムさんが今ここにいないんだっけ。
確か、どこかの国に行ってるはず。
ベニマル君はスライムさんの代わりに、指揮をとっているらしい。
らしいって言うのは、全部ハクロウお爺さんに聞いた話だから。
体調崩してないといいけど…。
『主人、本日のお食事です。魔物を眠らせております。こちらに運んで参りましょうか？』
「…いえ、置いてある場所まで案内して。この庭が汚れるのは、嫌だから。」
『承知。』
エンロクは私とエンロクを霧で包み、場所を移動した。
移動した場所は、私が寝ている部屋。そこに中型の魔物が4匹、無造作に転がっていた。
「ありがとう…いつも、食事を運んでくれて。」
やっとこの力をまともに制御できてきた。
でも、まだ足りない。
無意識のうちに、何回か発動してしまっている。
この敷地内に居るから問題無いけど、もし、街中だったらと思うと…震えが止まらない。
最初は触れていなければ命を吸い取る事もなかったのに、今は認識した全ての命を吸い取ってしまう。
生きているだけで生命を食べてしまう。
命を吸い取った魔物は、エンロクが食べてくれる。
こんな綺麗な場所が汚れずに済む。
『…主人、なぜ泣いておられるのですか。』
そう言われて初めて、泣いていることに気づく。
涙なんて、枯れてると思ってたのに。
「…なんでかな、寂しいの。胸が、痛いの。握られてるみたいに、苦しいよ。」
なんで、なんで来てくれないの…？
私が嫌いになったから…？
他に好きな人でもできたから？
わからないよ…なんで涙が出るの…。
「…会いたいよ…ベニマル君に、会いたい。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 185人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あたりめ(プロフ) - ビアンカさん» ぬやっ！ありがとうございます！更新がどんどん遅くなってきている気がするのですが、絶対完成させますので、気長にお待ち下さい。(o^冖^o) (2020年7月1日 22時) (
レス) id: a8549bdcf0 (このIDを非表示/違反報告)
ビアンカ - とっっっっても面白いです！頑張ってください！ (2020年7月1日 21時) (レス) id: 8342502802 (このIDを非表示/違反報告)
あたりめ(プロフ) - スライムさん» ひぇ、ありがとうございます！そう言ってもらえるだけで、発狂しそうです。執筆頑張ります。亀更新ですが、気長にお待ち下さい(o^冖^o) (2020年5月15日 18時) (レス) id: a8549bdcf0 (このIDを非表示/違反報告)
スライム - 今日見始めたのですが、すごく面白いです！作者様のペースで構いません！完結してください！お願い致します(土下座)。 (2020年5月15日 17時) (レス) id: a72074cebf (このIDを非表示/違反報告)
舞京(プロフ) - あたりめさん» 待ってます！ (2020年4月19日 23時) (レス) id: 8bc37d8fd4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あたりめ | 作成日時：2020年3月25日 11時
