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2.絵を描きたい ページ2
「は？ってなんだよ！は？って！」
「あ、いや…別に意外と素直なんだな〜と」
もしかしてツンデレなの！？と本気で挑発する少女にキレる。
体と倒れたままの椅子を起こして座り直す。
何やら後ろからバーバー喋りかけてくる少女が居る為か全く集中できない。
「あーも、クッソ何だよ！テメーも親父も！！」
「えっな、何よ急に…」
「………」
俺は今朝からイライラしていた。
本当はこんな事、言うつもり何て無かったんだ。
でも────
───なあ、悦壱。父さんはこの家を出ようと思う
叫ぶ幼い自分、届かない声、離れて行く親父、追い掛ける事も出来なかった過去。
俺はその幼さ故に理由も分からなかった。でも、その言葉を吐く親父は笑ってなど居なかった。
──ああ、何かが終わる。
只ゆっくりと俺を視界に入れながら夕日の光が流し込む玄関の戸を開けてからと言うもの親父の姿を見る事はなかった。
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作者名：名無しの羊 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nanasiworld/
作成日時：2016年9月3日 3時
