雨の生き様 【煉獄杏寿郎】現代編

よくあること ページ24

俺を産んだのもたまたま俺ができたかららしい

下ろすのも考えたらしいが”しょうがないから産んだ”とよく言われた



保育園のお迎えは毎回祖父母だった


小学校の授業参観に来たことなんてない



誕生日を祝ってくれたのは狛治の親御さんと恋雪さんだけ

俺の体の傷に気づいていた狛治の親は話を聞いてくれたがそれが申し訳なくて黙っていた




熱を出したら助けてくれたのは凄く嬉しかった

初めてテストでいい点をとった時頭を撫でてくれたのを今でも覚えている







俺の父親は暴力魔だ

母親は直ぐにカッとなるタイプの人間

タバコは嫌いだ
臭くて熱い








そしてあの日




父が他に女を作っていたことが母にばれた



だから無理心中を測った




俺は小学生でありながら何となくわかっていた



今日自分は殺されるのだと




俺は逃げようとした






けど捕まって縛られ祖父母や父親は睡眠薬で眠らされていた



体が段々と動かなくなる恐怖



それでもこいつに殺されるのは嫌だった




だから芋虫みたいに這いずり隣室に逃げた





そして気がつけば病院にいた




『…ぁ』

「A！！」



狛治の泣いた顔は初めて見た




俺は運良く助かったらしい


そして母親も


警察やらなんやらが大変だったけど狛治の親御さん達が助けてくれた



家を明け渡さなくて済んだ


一緒に住もうとも言われたけどこれ以上迷惑は掛けられない




1人でいい



1人が楽なんだけ



裏切られるのが怖い




だから








『俺は

一人でいたいんだ』





「そんなのはダメだ」





熱いなこの人は



なんで俺なんかのためにそんなに涙を流す？

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