波乱万丈 ページ21
『ゴホゴホ…げほ』
あったま痛いし喉も痛い…
お腹は空いてないし視界がぼやける
『最悪だ…』
熱を出すと心細くなるとか…甘えたくなるとか
そんなのは迷信だ
ただひたすらに辛く暇を持て余し寝ては起きて時間の経過を気にしてそれを繰り返す
『…このまま…死んだらどうなるんだろう』
そんなことを思うのは風邪をひいているからだ
辛い夢を見るのは今に始まったことじゃない
ピンポーン
家のベルが鳴る
『(狛治…か？)』
ヨロヨロと歩きながら誰が来たのかを確かめることなく扉を開ける
それが間違いだった事を知らないまま
『…は』
「こんばんは！A！」
『な…んで』
煉獄先生と竈門、嘴平、我妻
『ゲホッ』
「おっと」
フラッと倒れそうになるところを煉獄は受け止めた
「熱が高い、中に失礼するぞ」
失礼するな
「お邪魔します！」
「コンビニで栄養になるもん買ってきたぞ」
「さっさと中入れろ」
お邪魔するなよ、頼んでねぇよ
『(さいっっあくだ)』
***
「お粥作ったぞ食べれるか？」
『…』
「食べなければ薬も飲めない、少しでもいいから食べなさい」
『質問』
「あぁ！」
『なぜうちの住所を？』
「…」
『職権乱用ですか』
「人聞きが悪いぞ！似たようなものだ！」
似たようなものではなくそのままなんだな
『腹空いてないんだ…』
「頼む…少しでもいいんだ」
なぜこんなに悲しそうな顔をする
誰も頼んでないのに
『…置いといてくれ…1人で食べれる』
「みんなで食べよう！」
『…は？』
「台所借りたんだ！鍋だぞ！」
「野菜たくさん入れたからAもよかったら」
「みんなで…食うんだ」
「みんなで…飯を食おう」
『…』
「な？」
炭治郎は優しく微笑む
手元には小鍋がお盆に乗せられており蓋を開ければ白いお粥に梅干しが少し添えてあった
「いただきます！」
「うひょー！」
「あ！こら伊之助！肉ばっかとるんじゃねぇ！！」
この家が賑やかなのはいつぶりだ
「食べよう」
『…いただきます』
ラッキーアイテム
革ベルト
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時雨 - な…泣く…素敵な小説を書いてくれてありがとうございます… (2021年3月16日 10時) (
レス) id: 3067d420d6 (このIDを非表示/違反報告)
テララ(プロフ) - 蓬莱寺さん» ありがとうございます！コメントが私の頑張る糧になります！もう少しお付き合い下さい (2021年1月15日 1時) (レス) id: 6f93d0d76b (このIDを非表示/違反報告)
蓬莱寺(プロフ) - 鬼滅編・現代編と続けて読みました。続き楽しみにしています (2021年1月14日 8時) (レス) id: de353d3df7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：テララ | 作成日時：2021年1月4日 3時
