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幸せ?36 ページ43

ガッ






「っ!!」






女の肩に、石が当たった。


否、“投げつけられた”。






鯉伴はハッとして腕の中を見ると


Aが、体を震わせながら必死に手を伸ばしていた。







「リ、ク…。」






絞りだしたような声で、弟の名を呼ぶ。

その声に導かれるままに、リクオは駆け寄り、伸ばされるAの手を握った。





リクオ「おと、うさん…っ。A、Aは・・!?」


鯉伴「っ大丈夫、大丈夫だリクオ。

心配すんな、Aもお前も、俺が守る。」






そう言って、懐に忍ばせた祢々切丸に手を伸ばす。


最早、無理矢理にでも切り抜けるしか・・・!!







 









「二代目―――!!」







 








鯉伴「!!」


「「!!」」









「リクオ様ー!!若ー!!どこですか――!?」


「二代目ー!!そろそろお帰り下さい!!」








鯉伴「首無…。アイツら…!」






どうやら帰りの遅い三人を探しに来たらしい首無たちの声がした。




それを聞いた女は、フンと鼻で笑った。




「行くぞ、塵地蔵。

今宵の余興は終いじゃ。」


「ぐぬぬ…。か、畏まりました…」





そのまま踵を返し、立ち去ろうとする2人。


しかし、ふと女が立ち止まり、こちらを振り返った。





Aを見て、石を投げつけられた肩を撫でる。





「お主…。ぬらりひょんの孫…。


この傷の借りはいずれ返すぞ・・・。」






そう不敵に笑って、闇の中へと消えていった___。






 









鯉伴「―――――っ!!」






ドッ、と汗が噴き出た。


これほどの緊張感は、一体何年ぶりか。




しかし緊張は解けても、恐怖は消えない。






我が子を失う、恐怖が_____。






鯉伴「A!!」


リクオ「Aっ!!」







傷はとりあえず塞がった。


しかし血と体力を使い果たしたAは、もう目も開いていない。





 









呼吸すら、していない______。







 








鯉伴「首無!!首無―――ッ!!」







鯉伴は叫んだ。


それは彼らしくない、取り乱し、必死な悲痛な叫びだった。







首無「二代目、こんな所に・・・





っっ!!!??


若…、A様!!?


どうなさったのです、これは!!」


鯉伴「鴆を、鴆を呼べ!!

急いで本家へ戻るぞ!!」






死ぬな。






生きてくれ、A____!!

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設定タグ:奴良リクオ , 奴良鯉伴 , 鯉伴生存   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 凛さん» 久々にこっち覗いてみたらコメント来てました…。遅くなってすみません!主人公の容姿は、今はまだ小学生なのですが、鯉伴に似た真っ黒な癖のある髪を肩につかない程度に伸ばしてます。山吹色の瞳も父親譲り。身長は平均位です。でも体重は軽いですよ。細身な子です。 (2018年5月2日 23時) (レス) id: e487e4bccc (このIDを非表示/違反報告)
- なんか文がごちゃごちゃになってますね(汗)すいません (2017年12月10日 21時) (レス) id: 3c998681bb (このIDを非表示/違反報告)
- 読ませてもらってます!また、更新してもらえると嬉しいです♪あと、主人公の容姿をよろしければ詳しく教えて貰えたらと思います。 (2017年12月10日 21時) (レス) id: 3c998681bb (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - アキラさん» お、お早い!!楽しみにしてもらっているのが伝わってうれしいです!!今後はもっと早く更新するので、ぜひ続編も見に来てください! (2017年4月10日 15時) (レス) id: 554fdb0399 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - NoiSeさん» 遅くなってしまいました!!今後はもっと早く更新するのでお願いします (2017年4月10日 15時) (レス) id: 554fdb0399 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年8月23日 0時

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