幸せ?33 ページ40
それは、突然だった。
リクオ「あ、あれ何だろう?」
「えっ、ちょリクオ…!」
今まで少女との花摘みに夢中だったリクオが
急に顔を上げ、走り出した。
Aの手を握って。
鯉伴「あんまり遠くに行くなよー。」
鯉伴の声に後ろを振り向く。
その隣には、父の手を握った笑顔の少女が立っていた。
そのまま何かを鯉伴に話しかけた少女。
鯉伴はそれに頷き、そのまま_______
少女と共に、背を向けた。
瞬間、Aの頭にはあの夢が過った。
白黒だったあの世界に、今は色がある。
何度も何度も繰り返したあの悪夢は
もう、夢ではない。
ぱしんっ
リクオ「え……?」
嗚呼、ごめんなリクオ。
俺は結局、そんな顔しかさせられない。
心のどこかで思ってたんだ。
これが夢であったならって。
そんな事、あるわけ無い事くらい
自分が誰より、分かっていたはずなのに。
「ごめん、リクオ____。
逃げろ。」
リクオ「っ…?
え、どこ行くの!?Aーー!」
リクオの声を無視したのは、コレが初めてかもしれない。
そんな事を考えながら、全力で走りだす。
運命に抗う為に。
まだ間に合う!まだ大丈夫!
いける、やれる、出来る!!
一番やっちゃいけない事は
諦める事、立ち止まる事、見て見ぬ振りをする事!!
目を閉じるな!
耳を塞ぐな!
足を止めるな!
考える事をやめるな!
俺が、守るんだ!!
山吹の花が舞う。
鯉伴「七重八重___」
父の声が、聞こえる。
鯉伴「花は咲けども、山吹の____」
父の背中が、見える。
鯉伴「実の一つだに、何ぞ哀しき____。」
少女が、刀を握っている。
ぼろぼろの、錆びれた刀を____。
鯉伴「あの後……山吹の花言葉を何度も調べちまったっけ。
『気品』『崇高』
そして、『待ちかねる』___。」
居なくならないで。
離れずに傍にいて、親父。
鯉伴「まるで、俺たちの娘みたいだ___。」
俺が、守るから。
「親父ーーーーっ!!」
ズブり、
山吹の花と共に、紅が、舞った___。
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泪(プロフ) - 凛さん» 久々にこっち覗いてみたらコメント来てました…。遅くなってすみません!主人公の容姿は、今はまだ小学生なのですが、鯉伴に似た真っ黒な癖のある髪を肩につかない程度に伸ばしてます。山吹色の瞳も父親譲り。身長は平均位です。でも体重は軽いですよ。細身な子です。 (2018年5月2日 23時) (レス) id: e487e4bccc (このIDを非表示/違反報告)
凛 - なんか文がごちゃごちゃになってますね(汗)すいません (2017年12月10日 21時) (レス) id: 3c998681bb (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 読ませてもらってます!また、更新してもらえると嬉しいです♪あと、主人公の容姿をよろしければ詳しく教えて貰えたらと思います。 (2017年12月10日 21時) (レス) id: 3c998681bb (このIDを非表示/違反報告)
泪(プロフ) - アキラさん» お、お早い!!楽しみにしてもらっているのが伝わってうれしいです!!今後はもっと早く更新するので、ぜひ続編も見に来てください! (2017年4月10日 15時) (レス) id: 554fdb0399 (このIDを非表示/違反報告)
泪(プロフ) - NoiSeさん» 遅くなってしまいました!!今後はもっと早く更新するのでお願いします (2017年4月10日 15時) (レス) id: 554fdb0399 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:泪 | 作成日時:2016年8月23日 0時