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「……ッ!!」
閉じた瞼の向こうで、ばちりと閃光が弾けた。
そのまま後ろから肩を引かれて倒れこむ。
目を開けると、黄瀬の大きな背中が見えた。
正面には引き戸。またきっちりと閉められている。
黄瀬が『口裂け女』から私を守り、戸を閉めてくれたのだろう。
「……ごめん、ありがと。助かった」
申し訳ない気持ちと恐怖心がまぜこぜになってしまって、へらりと笑うことしかできない。
震える指先を叱咤して_______異変に気づいた。
「……黄瀬?」
黄瀬が微動だにしない。
正面に回りこんで目の前で手を振ってみても動かない。瞬きもせずに、自分の手のひらを見つめている。
「黄瀬?」
「……オレの手から、雷が出た」
…………………はい?
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lkwisterven - 呪われてしまえ?わかった夢主は私的なものだから (2019年7月21日 20時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
しゅがー - 更新頑張ってください! (2019年2月16日 11時) (レス) id: a5a1e22d7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空蝉 | 作成日時:2019年1月6日 9時