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「Aはどうして、あんなところにいたの?」


彼は私の顔を覗き込むようにして見ると、そう聞いてきた。


「家に、居場所が無くなったんです。」


「へぇ、どうして?」


「……親、離婚しちゃって。私は父に引き取られたんですけど…」


父は、私の面倒なんか見ずに…すぐに、新しい女を作った。
その女にとって、私は邪魔な存在で。『いらない子』とか、『出ていけ』とか……何回も言われた。
最初は言葉だったものの、しだいにそれは暴力へと繋がった。


それに耐えきれなくて、考えも無しに家を飛び出したわけで。


「母は離婚届だけを置いて、私に何も言わずにでていったので…たぶん、新しい男でも出来たんじゃないかと思ってます。……って、ごめんなさい。重い…ですよね?」


「…いや、いいよ。無理に話させてしまって申し訳ないね。辛いこと…思い出させてしまって。」


「大丈夫です。むしろ、すっきりしました。…誰かに、相談もできなかったから…」


大きく、伸びをしてそう答える。すると彼は、何か疑問に思ったのか…首をかしげた。


「Aは今、中学生?」


「…あ…はい。」


「高校は、決まってるの?」


……高校、か。そう聞いてくるってことは…彼はもう高校生なのかな。そしたら、年上だ。


「まだ、特には…」


「じゃあ、うちに来なよ。」


「……うち、とは…?」


まさか、ここ?Eichi's home…?いや、違うよね流石に。

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きたれれ - とてもおもしろかったです!更新楽しみにしています。頑張ってください (2016年11月23日 12時) (レス) id: 55896c85bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:睦月 | 作成日時:2016年10月31日 16時

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