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顔を上げて、彼を見る。……雰囲気がいつもとは違って……まるで名前の通りの、『獅子』という感じが出ていた。
「誰だ、君は…」
「…あなたはAのこと、本気で考えてるんですか？」
父の言葉を遮るようにして、月永くんはそういった。
……はじめて聞いた、彼の敬語。…そっか、彼だってアイドルだ。敬語くらい、身に付けてるよな。
彼は私の背中をぽん、と叩くと、父の前へとずんずん進んでいった。
「当たり前だろう、そんなことは…」
「じゃあ、なんで気づかなかったんですか。…Aが、嫌がっていたことに。」
「……嫌がる？…そんなわけないだろう。損はしない話の上に、安心して幸せになれるのだから。」
………父は、まるで…私を、自分の一部として、月永くんに話していた。
父が思うことを、私が思うはずが無いのに。人間、一人一人感情が違うはずなのに。
「A、お遊びはここまでだ。…さっさと席につきなさい。玲くんも、待っているんだ。……さぁ。」
黙ってしまった月永くんを、父はもう何も言い返しはしてこないだろうと思ったのか、無視して…私に、そういってきた。
周りを見渡す。……長月さんは私を笑顔で、迎え入れようとしていた。玲さんも、たいして怒ってはいないようだった。
おとなしい母も、今だけは笑顔で、私のことを見ていた。
……最後に、彼の顔……英智の顔を、私は見た。彼は、この人たちが向ける『偽りの笑顔』とは違い……
安心できるような、そんな笑みを浮かべて、こちらを見ていた。
『好きにしていいんだよ。』
……そんな、英智の声が…頭に流れてきた気がした。
不思議。…なんだか、とても安心してきた。
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月永レオ好き - すごく面白いです。続きが気になります！！！更新待ってます。 (2016年9月5日 13時) (
レス) id: b165aa0944 (このIDを非表示/違反報告)
くろぱぁ(プロフ) - 大好きです！！更新頑張ってください(*'ω'*) (2016年8月23日 3時) (レス) id: 69a9c8148d (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - 頑張れ、夢主ちゃん(｀・ω・´) すごい面白いです！更新ファイトです( ｀ー´)ノ (2016年8月21日 15時) (レス) id: a67824bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睦月
| 作成日時：2016年8月15日 1時
