おいていかないで。【月永レオ】

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…次の日、学校へ行くと、クラスメイトや道行く生徒たちが私を見てはこそこそと話していた。


「……？」


なんだろう、と思いつつも、教室に入る。すると、秋歩が私に駆け寄ってきた。


「…秋歩？」


「Aっ！！大変なの、見てよこれ…！」


そういって、彼女は私を掲示板広場(？)へと連れていく。
掲示板広場では、たくさんの女子生徒が、ある記事を見ようと群がっていた。


「………なに、これ。」


私はその記事を見て、頭が真っ白になり、体の力が急に抜けた。


『Knightsリーダー、月永レオ交際疑惑！？』


そこには、その文字と、一枚の写真が乱暴に貼られていた。
……昨日、抱きしめられたときの写真。
……撮られてたん…だ。


その記事を少し読んでみると、色々書かれていた。


『我々は昨日、月永レオが夢ノ咲学院普通科の女子生徒を抱きしめているのを見た。お互いAを呼びあっていて、付き合っているのではないか、という疑惑が生じており……』


「…私、一応新聞部員なんだけどさ。朝来たら校内に結構この記事貼られてて…」


困ったよ、と言い、やれやれのポーズをとると、秋歩は新聞をべり、と剥がした。
一斉に『はぁ！？』『何剥がしてんの？』とかいう声が上がるが、彼女は気にせずにゴミ箱にポイ、と捨てた。


「……秋、歩…？」


「……こんな記事、いらない。」


冷たくそういい、廊下をチラ、と見ると、秋歩はすたすたと私の手を引いて、教室へ戻っていった。

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