Past.【月永レオ】 (ページ1)

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卒業アルバムを、見返していた。

夢ノ咲学院を卒業してから、7年くらいたつだろうか。
久しぶりにアルバムを見返していたら、なんだか学生時代の思い出が蘇ってきた。

「A？なにしてんの？」

「…あ、ごめんね。ちょっと見始めてたら止まらなくて…先寝ててもいいよ、明日早いでしょ？」

レオ、と、後ろから声をかけてきた恋人の方を向き、私はそう言う。

「わかった。けどあんま遅くまで起きてちゃ駄目だぞ～？おやすみ！」

「おやすみ。」

彼はそういうと、ひらひらと手を振って寝室へと入っていった。

…レオと出会ってから、もう10年も経つのか。

付き合い始めたのが高校卒業とほぼ同時みたいなものだったから、レオとはもう七年間の付き合いでもある。

同棲を始めてしばらく経つけど、本当にこのままでいいのかな。
…結婚とか、そろそろ考えてもいいんじゃって思うけど、全然実感わかないし、あと10年はこのままだろうなぁって考えると、どこか寂しかった。

ぱたん、とアルバムを閉じる。
急に眠気が襲ってきて、私は寝室へと向かうことにした。

先に寝ているレオの横に入り、少し暖かくなっている布団の中で体を丸めながら、そのまま意識を飛ばした。