黄「第89話っスよー。……で、物々交換っスよね?」『コウカーン』黄「じゃあ、俺が表紙の雑誌と……あ、ほっぺにちゅーは?」赤「それは認めない」←黄「出たなシスコン」← ページ45
黄「これ、他の人形も喋るんスかね?」
ふと思った疑問を口にした。すると彼女は慌てたように携帯を取り、誰かに電話をかけ始めた。
黄「Aっち?」
あ「せ、征くん……。……僕の、サーカスの人形……」
無視された。そのショックで泣きそうになったが、何とか堪えた。
きっと、彼女は他の人形も喋るのかもしれないと思ったのだろう。喋ったところで、何を知れるかは分からないけれど。
あ「え、と……確信は、ないけど……喋るんじゃないかなって……。うん。……分かった」
電話を切ると、彼女は一息ついた。それから、嬉しそうに言ったのだ。
あ「サーカス、今はまだあの日の状態で保存されてるって。……だから、僕、休みの日に行く」
かわいらしい笑顔を見せつけられ、堪えられるはずもなく全力で抱き締めた。
黄「俺も行くっスよ。ちょっと面白そうだし」
『デート、シタイ』
黄「これどうやってコントロールするんスか!?」
あ「慣れ、かな……」
慣れか。と納得するしかなかった。どんなに追求しようも、きっと彼女は全て『慣れ』でやってきたことだから。
あ「あ……あと、黄瀬っち……」
黄「ん?」
あ「そろそろ、離してほしい……」
そう言われてしまっては、離すしかない。名残惜しかったが、素直に離した。
……何か、いい匂いだったな。
黄「ぎゅー、嫌いっスか?」
『ギュー、シタイ』
黄「……」
あ「黄瀬っちが、ぎゅーしたいなら……」
恥ずかしさが込み上がり、顔を隠すように彼女を抱き締めた。
ずっと人形に心の内を代弁されては困る。彼女の言う通り慣れでどうにかするしかないのだが、早めに対処しておきたい。
あ「……あ」
黄「ん? どうしたんスか?」
あ「サーカス残ってるなら、僕の何か……小さい頃の何か、残ってるかな……」
小さい頃の、何か。Aっちの、小さい頃の、何か……。
ステージに上がる前の写真が残っていたら、それを拝むことが可能ということになる。
黄「探す」
あ「へ?」
黄「意地でもAっちの小さい頃の写真見つけ出してやるっス!!」
人形の代弁は慣れとかではなく、最早いらないのではと思ってしまった。
笠「第90話。んで、雑誌押し付けられても困るんだが」『コウカーン』笠「交換する物なんてねェよ……」あ「笠松先輩に、シバかれる券……」笠「肩たたき券みたいにすんな」→←日「第88話だ。……で、何か用か?」『コウカーン』あ「クマちゃんの……クマ、ちゃんの……」日「Tシャツと、か?」あ「こ、こう、か……こうか……」日「分かった!! お前が欲しいなら取らねェから!! だから泣くな!!」←
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血桜(プロフ) - 柊さん» コメありがとうです(*´ω｀*) (2017年3月8日 16時) (
レス) id: f31635bc29 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 小説読みました！！！ 面白かったです！更新頑張ってください！！ (2017年3月6日 22時) (レス) id: 9cb1ed3aee (このIDを非表示/違反報告)
血桜(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» まあ、キャラの好き嫌いは人それぞれですからね。 (2017年2月2日 6時) (レス) id: f31635bc29 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者) - 最初はキセキの世代大好きだったけど祥吾の事好き過ぎてキセキの世代嫌いになった特に赤司と青峰と黄瀬嫌い (2017年2月2日 5時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
血桜(プロフ) - あけおめです(*´ω｀*) あまり自信なかったイラストですけど、そう言ってもらえると嬉しいです!! 本当、毎回コメントありがとうございます!! (2017年1月1日 16時) (レス) id: f31635bc29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：血桜 | 作成日時：2016年8月17日 11時
