【鬼灯の冷徹】輪廻転生〜矛盾〜

陸拾肆 ページ18

鬼灯side




シロ「あっ！桃太郎だ！」


柿助「何かめっちゃ桃背負ってる！」


A「あれが仙桃ですよ。桃は邪気を祓うと言われており、不老長寿の象徴でもあります。ご覧の通り桃源郷で栽培されていて、金丹という妙薬を確保するのに必要です」


鬼灯「もっとも、私はその政策には反対ですが…それとシロさん。今は行かない方がいいですよ」


シロ「？何D」


ｺﾞﾝｯ！！


ルリオ「…今すっごい鈍い音がした気がする」


薬屋であるはずの小屋から、給食当番が飛び出してきた


その後ろから

？「フンッ、クソが！」

と言って、見覚えのある、髪を二つの団子にして結んだ女性が出てくる


…おや、あれは確か、五道転輪王の補佐官であるチュンさん…？



アイツ、チュンさんにまで手を出したのか…


柿助「……アレが、白澤さま…ですか？」


鬼灯「はい。通称白豚です」


A「それ本当に通称ですか…」


鬼灯「そろそろ行っても大丈夫でしょう」


白豚は桃太郎さんに鬼灯の説明をしていた



…何か胸糞わりぃ…



あ、勿論Aさんはしっかりと背中で見えないようにしています



白澤「昔、遊女が堕胎薬として服用していることもある。妊婦さんは食べちゃダメ」


鬼灯「その通り。アルカロイド及びヒストニンを含みますので、流産の恐れがあります」


白澤「そうそう……ｹﾞｪｪｯｯ！！！」


鬼灯「もっとも、貴方はたらふく食って内臓出るくらい腹下せばよいのです」


白澤「伏せろ！！コイツは猛毒だぁっ！！！」


失礼な！人(鬼)を猛毒呼ばわりとは…
流石クズですね


白澤「お前の名前…鬼灯は花言葉が悪い！」


鬼灯「ﾑｽｯ…」


桃太郎「え、あ、鬼灯さん…鬼灯の花言葉って？」


白澤「「偽り」､「ごまかし」､「欺瞞」…ね？ろくなものないでしょ？」


…ｷﾞｭｯ



思わず拳を握りしめた



…と､その手が温かいもので包まれる



…Aさん？…



A「それは一部です。鬼灯には他にも「心の平安」､「不思議」､「自然美」等の意味があります。その三つのみで鬼灯の花言葉を批判するのは如何なものかと思いますよ、神獣、白澤さま」ﾋｮｺｯ


鬼灯「！Aさん…」


Aさんが私の背中からヒョコリと顔を出した。そんなことをすれば、白豚にAさんが見えてしまう…


白澤「…ぇ…？」


A「こんにちは、白澤さま」


鬼灯「Aさん下がってください！」







白澤「……A、ちゃん？…」






……は？

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