｢勇んで戦う者｣ノ御記＿＿伍. (ページ47)

今日:3 hit、昨日:12 hit、合計:17,764 hit

譴責＿＿弐ページ47

.

｢………………ハーーー……そんな謝られるとオレが悪者みたいだな…まぁ、理解してるのにってのが余計に質が悪いんだが｣

｢ヴッ…｣

｢エンキからA用に治療キットを持たされて正解だった。本当はゆっくり治して欲しいけど…原作とやらを知ってるお前はそんな悠長にしていられないんだろ？｣

シスイが身に纏う外套からチラリと見える大きめの肩掛けバック。そこからプラスチック製の青い液体が入った注射器を取り出し、若干Aが嫌そうな顔をしても構わず左腕にプシュと言う乾いた音共に刺した

すると尋常では無かった赤紫の腫れは引きズキズキと脈打つ様に感じてた痛みが治った。これを元の世界で医療従事者が見たら目ん玉飛び出すに違いない

(腫れ冷却剤と麻酔を同時に入れて細胞増殖と骨髄増殖でヒビと骨折の即完治を図る薬って相変わらず滅茶苦茶な理論ぶちかましてるよなぁうちの始祖様…)

｢そうですね…骨折とかで寝込んでたら再不斬と白を救えませんから。救い出して見せますよ、例えそれが世界の理に喧嘩吹っかけてる事になっても、本人達の意思で無くたって｣

治った腕の袖を戻しながら自分は答えた
｢死が運命｣と言うのならそれに異を唱えて大きな声で｢違う｣と言ってやる。恰好付けている様に聞こえるだろうが自分と言う存在は｢救う｣為だけにこの世界に存在しているのだ

"あの二人"とは違う夢幻では無くちゃんとした｢現実｣で

｢こりゃオレの心配事が増える一方だな｣

｢助けてくれる時に助けてくれれば良いんですよ
だってあたしは｢勇んで戦う者｣＿＿＿＿｢勇者｣ですから｣

ブイサインして笑うとシスイは本日二度目の溜息を吐いて｢ナルトとサクラ以外にはバレてたぞソレ…｣と呆れる様に呟いていた。言われてみればサスケは兎も角としてカカシも再不斬も｢勇んで戦う者｣のワードを聞いて驚いていた

以降何も言ってこないが暗部と言うのは活動する中で自分の存在を知るものなのだろうか？まだ知らない事ばかりだなぁと思っていると、ふと知るチャクラを感じた。シスイも感じ取ったらしくもう姿を消しており代わりに現れたのは…

｢"サスケ"？どうしたの？｣

｢カカシが目を覚ましたからお前を探しに来た
それに再不斬が生きているらしい、あの追い忍は彼奴の仲間だ｣

(あの短時間睡眠で起きれる方が驚きだわ)

｢で？先生はあたし達にどうしろって？｣

わざと肩を竦ませて知り切った答えをその口から聞いたのだった

.