｢勇んで戦う者｣ノ御記＿＿伍. (ページ38)

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鬼VS勇者＿＿参ページ38

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胴を横一閃すれば水分身はバシャ！と言う水音を立てて崩れ落ちた。｢憑依解除｣と剣印を結び呟き元の姿に戻ったAは先程のポップな顔とは違い、至って真面目な顔で向こうの方を見る

視界に映るのは本体の再不斬により水牢の術で捕まっているカカシ。そしてタズナを背後にやり守る形代分身。サスケとサクラは動けず…"額当てを握り締めた"ナルトが口から血を垂らしながらもヨロヨロと立ち上がっていた

(そっかここからナルトのカッコいいシーン…)

瞬身の印を結び彼等の下へ移動する
サクラとサスケは目を見張っていたがナルトは気付いてない

それで良いよ
さあガツンと言ってやれナルト！

｢おい…そこのマユ無し…お前の手配書(ビンゴブック)に新しくのせとけ！いずれ木ノ葉隠れの火影になる男＿＿＿＿＿木ノ葉流忍者(・・)！うずまきナルトってな‼︎｣

｢よく言った！めっちゃカッコいい！｣

｢えぇぇぇ⁉︎Aが二人ィ⁉︎｣

折角額当てを縛り直してカッコよく決めたのに結局台無しにしてしまう。それも彼らしいと言えば彼らしいが。｢戦いが終わったら話すよ｣と苦笑いをしていると突き刺す様な殺気を自分にだけ当てられた

警戒を含んだ殺気を放つ奴なんて目の前の男しかいない

｢悔しがりかな再不斬？｣

｢答えろテメェは一体何者だ｣

｢悪魔で言葉のドッチボールかよ｣

ナルトにサスケとコンビネーションでカカシの救出を耳打ちしといて側を離れさせた。こっちに意識してる間に二人には作戦会議して貰えねばなるまい

｢…そこまで問い質すのならその耳よくかっぽじって死んだ後もちゃんと覚えてな｣

黒曜切を鞘に収め腰に差しているそれを鞘ごと引っ張り出す。黒と白のツートン、そこに掘られるは陰陽を現すが如き二つの九曜の紋様。横向きに掲げつつ柄に手を掛け、Aは声を張り上げた

｢あたしは世界を脅かす｢絡曜｣の敵対者にして第三代｢勇者｣！人の為に勇んで戦う勇者、三栖Aだ！ナルト同様手配書(ビンゴブック)に載せておけ！｣

｢｢｢‼︎｣｣｣

同時タイミングで破魔ノ剣を抜き空を…否、再不斬の仕掛けた霧を斬り、その術を掻き消した

｢チィ…！｣

｢暴れろナルトｯｯ！！！危ない時はいくらでもサポートする！思う存分やっちまえ！！｣

｢応ｯ！｣

｢A！お前ナルトに何を…‼︎｣

血霧もタズナの許可も何もかもすっ飛ばしたせいで上司はカンカンだった

これもチームワークですよ先生！(汗)

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