｢勇んで戦う者｣ノ御記＿＿伍. (ページ35)

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鬼は霧から来たる＿＿肆ページ35

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しかしそんなツッコミをする訳も無くカカシが印を組んだのと同時、周囲全体に刃を向けられ一ミリの逃げ場の無いイメージを沸き起こされる。それが｢殺気｣だと気付くのに時間は掛からなかった

徒人であればこの四方八方からぐちゃぐちゃにされそうな威圧感と気付かぬ間に殺されてるのではないか？もしくは殺される、狂うと言う恐怖で体が震えて脂汗を噴き出しているだろう。少なくとも七班のメンバーもタズナもその分類である

｢安心しろ。お前達はオレが死んでも守ってやる
オレの仲間は絶対殺させやしなーいよ！｣

(出た〜…カカシ先生の名言其のニ〜…でも先生も一緒に生き残りましょうね勝手に死なないで下さいよいやマジで)

瞬間、Aは愛刀達を引き抜きながら背後を振り返ってクロスの斬撃を放った

班員が、タズナが、カカシが＿＿＿＿＿＿＿＿"再不斬"が目を見張る

｢なっ……！小娘テメェ…⁉︎｣

｢タイミングバッチし！霧の中で『それはどうかな』とか言うからだろ？それと…あたしを殺すならちゃんと本体でかかってこいよ"水分身"｣

クロスの斬撃は陣を維持していた自分達の間
タズナの真前に現れた再不斬に見事クリーンヒットし水になって弾けた

まぁ実際は原作で知ってから先回りしてやっただけ
でも初手から一本取れたのは気分が良いな

｢どした皆？戦闘中だよ？｣

｢Aスッゲー…まるで来るのが解ってたみたいだってばよ｣

｢どうして敵の気配が解った？｣

｢神遁と魔遁の力なの？｣

｢いや全く違うから神遁でも魔遁でもないし
あたしが再不斬なら二つ名持ちでしかも写輪眼の相手と真正面からぶつかるより、霧に紛れてノーリスクで殺るかなって｣

あたしなら絶対嫌だ
昔ヒカクに瞳術で優しい幻術に嵌めてくれたが
明晰夢みたいに夢と現の境が解らない感覚はまだ覚えてる

｢考えもお見通しって訳か…倒す敵が増えちまったようだな｣

｢えっ⁉︎先生すみません⁉︎｣

｢いや、正直助かった。だが気を付けろ解ったな？｣

そう言い切ったカカシの体が目の前で首切り包丁で真っ二つになる。しかしながらそれはコピーしたカカシの水分身

水が弾ければ再不斬の背後には霧隠れで機会を伺っていた上司がクナイを突き付けていた。しかし原作を知る自分はその再不斬が｢水分身｣である事を知ってる

｢先生！そいつも＿＿＿＿ぐっ⁉︎｣

｢悪いがテメェに一々ネタバレされちゃ困るんでな｣

気付くと、再不斬によってAは後方にぶっ飛ばされていた
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