｢勇んで戦う者｣ノ御記＿＿伍. (ページ4)

今日:18 hit、昨日:12 hit、合計:17,779 hit

ワーニング・ハプニング＿＿壱ページ4

.

｢ふあぁぁ……寝過ぎたかな…｣

昼食を食べた後ぐっすり寝ていたAは身体を伸ばしながら第七班のメンバーがいる教室に向かって歩いていた。時刻は完全に午後を回り、予めイルカから通達されていた担当上忍師との対面時間はとっくのとうに過ぎている

側から見れば時間にルーズな新米下忍
しかしながら自分が所属する第七班の担当上忍師はもっとルーズであった

(怒られるならカカシ先生の方だからなぁ…)

まだ寝ぼけてスッキリしない頭の中でそんな事を考えながら、第七班が集まっている教室のドアに手を掛けて引いた…その時だった

｢わー⁉︎開けちゃ駄目だってばよAｯｯ！！！！？？？？｣

｢は？……うわぁっ⁉︎｣

頭上で何かがぶつかりボフンっと言う軽い音を立てる

衝撃に大した事はない
だが＿＿＿＿＿＿＿＿尋常じゃないレベルで視界が真っ白に包まれ"黒板消しに付着するチョークの特有の臭い"が鼻に付いた

…そうだった
この時ナルトは遅い担当上忍師に痺れ切らして
昭和ネタである教室の入り口に黒板消しを挟んでトラップを仕掛けていたのだ

(原作ならカカシ先生が見事に引っ掛かるけど…あたしが仕掛けた後に来ちゃったからカカシ先生の｢嫌いだ！｣が聞けなくなっちゃったな…)

いや、そんな事気にしている暇はない
モロに被ったAの方が色々と大惨事だ

｢ゴホッ⁉︎ゲッホゲッホゲッホ！？！？ウ"エ"ェ"…口の中入ったぁ"…｣

｢ごめん！ごめんってばよ！オレ…オレ…Aにそんな事するつもりじゃ無くて…遅刻して来る上忍に悪戯してやろうと思ってさ…｣

｢ナルト！あんた女の子に何してくれてんのよ！｣

｢ゴホッ…遅れて来ちゃったあたしが悪いから
ナルト大丈夫だよ怒ってないよ…サクラも心配してくれてありがとう…ゲホッ｣

いつもの自分なら避けれていた
寝ぼけて気を緩ませてた此方にも非がある
｢戦場だったら死んでたな｣と考えているとふいに背後に気配が生まれた

……漸くお出でましたか我等第七班の担当上忍師

｢＿＿＿＿んー…これってどう言う状況なのか誰か説明して貰える？｣

原作で皆の第一印象を開閉一番で言う事はなかった
銀髪に額当てで左目を隠し口には黒いマスク
中忍以上と同じ装いで唯一の違いは手甲が付いた指抜き手袋を身に付けている二十七の男…

この男こそ自分達第七班の担当上忍師はたけカカシ
元ミナト班にして｢木ノ葉の白い牙｣はたけサクモの息子
そして後、六代目火影となる凄腕の忍である

.