｢勇んで戦う者｣ノ御記＿＿伍. (ページ26)

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澱みの刺客＿＿弐ページ26

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(あ…)

そうして暫く歩いていた時だった
タズナを護衛しながら波の国まで歩いていると＿＿＿＿原作通り、件の水溜まり(・・・・・・)がAの視界に入り込んで来たのだ

自分の上司が｢ま…安心しろ。Cランクの任務で忍者対決なんてしやしないよ｣と言っていた矢先である。見事なまでのフラグ回収お疲れ様です

(カカシ先生は気付いてるもんな〜……ちょっとだけ原作変えてみるか)

＿＿ボチャ＿＿＿＿ドスッ！！！！

｢きゃあぁぁ⁉︎ちょっ、A何やってんのよ⁉︎｣

愛刀黒曜切の鯉口を切ってそのまま水溜まりに勢い良く突き刺した

物理攻撃以外に薬草学を学んだ知識で毒を垂らすとか唐辛子辺りの劇物を投げ込んでやろうかとも思ったが(破魔ノ剣は一発で術を無効化して面白くないから却下)、既存ネタはやらない主義なAだ。だからブスリとやってみた

｢チッ、あっさいな…ごめん！皆戦闘配置！ここに敵二体隠れてる‼︎｣

｢｢｢｢｢⁉︎｣｣｣｣｣

本来なら有り得ない澱みから赤色の液体が浮かんだ瞬間、自分の周りにチェーンソーに似た鋭利な鎖が飛び出し捕らえようと迫る

｢｢ｯ⁉︎｣

が＿＿＿＿鎖は対象を捕らえる事が出来ずにガチャンッッッ‼︎と金属同士が擦れ合う嫌な音を立てて絡まった。霧隠れの鬼兄弟は対象が消えた状況に瞠目し目を疑う。驚くのも仕方がない、これは相手が悪かったとしか言いようがあるまい

と、Aはそんな鬼兄弟を飛雷神でナルトの側に飛び小さく笑っていた

｢鬼さんあたしは此処ですよ？｣

｢いつの間に⁉︎｣

｢だがどうやって⁉︎｣

｢その答えは…あたしのチームメイトと先生に倒されてから話してあげますとも｣

｢このっ……！｣

年端の行かぬくノ一に揶揄われ腹が立ったのか鬼兄弟は腕の鎖を外し此方に駆け出す。のと同時片割れはサスケの瞬時の蹴りを喰らってぶっ飛び、サクラはサクラで万が一を考えてクナイを構えタズナを守る体勢に入った

もう一方の片割れと言うと…

｢まず一匹目｣

｢うわあ‼︎｣

(ナルト…戦闘配置って言ったじゃん何で丸腰なの君)

原作通りにカカシが助けてくれるが…仕方ない、焚き付けたのは自分だ

ナルトを後ろへ押し倒しそのまま白曜切も引き抜き双刀を振り上げ……道の真ん中で"肉と骨を断つ音が響いた"。久し振りに鼻腔を擽る鉄臭い香りはAの溜息を促すには充分である

｢｢自分で打ち上げた花火さ、火の粉も被る｣…正にその通りで笑うしかないな｣

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