隻眼の案山子の見解＿＿零壱 ページ19
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忍者学校の卒業生全員はあの卒業試験が｢下忍になれる素質があるか見極めるだけの試験｣だと言う事も｢卒業した後に上忍から下忍になる為の試験を出され、それを合格してやっと｢下忍｣として認めらる｣と言う事も知らない
無知で純粋な
今迄担当して落として来た下忍達は真実を知って文句を言う奴等ばかりだった。なのに彼女は
｢正式な部下じゃない、ね…お前は他の奴等とは違うみたいだ｣
｢知り合い伝手に聞いたんですよ
卒業試験は下忍になりえるかもしれない素質を試す場所で、正式に下忍になれるのは担当上忍の方から出された課題をクリアしてからだって｣
｢その通り
お前も他の奴等もまだ正式な下忍じゃない、よってまだ仮の部下だ。まぁでも仮にも部下だから面倒は見ておかないとでしょ？｣
彼女は違った
何処の知り合いから聞いたかは知らないが真実を知っても尚文句一つも無く受け入れて逆に｢不思議｣と告げて来る
｢面白い子｣だと思った
こんな人間が過去に居なかったのもあるが
亡き友と同じ色の瞳であからさまに胡散臭そうに見る反応も含めて
｢…先生のそう言う処好きになれなさそうです｣
｢ハハハ、だいじょーぶ
オレはお前らの第一印象｢嫌い｣だから｣
と言えば｢言うと思った｣と言わんばかりに苦虫を噛み潰したような顔をするA
その後自己紹介で｢名前は皆知ってるし先生も書類で目を通してると思うので以下略で。知らない事は知って行って下さい、これから宜しくお願いします｣何て全部書類任せにしたので｢お前も大概だぞ｣と呟いたのは秘密である
｢＿＿＿ほんの少し粉を飲んでしまっただけで体に問題はありません。なるべく多目に水分を取らせて貰えれば大丈夫です｣
｢いやぁすみませんお手数をおかけししてしまって…｣
｢それよりも私は病院に用事があったのがはたけさんではなく生徒さんだったのが驚きましたよ。いつもチャクラ切れで運ばれてくるので｣
｢あ、あはは…｣
木ノ葉病院に連れて行き軽い診察を受けさせたが予想通り特に変わった問題は無かった様だ。それよりも常連である自分に用が無いのを知られ逆に驚かれる始末である
｢カカシ先生終わりました！お付き合い頂いて有り難う御座います！｣
｢ま、それが大人の役目だからね家まで送って行くよ｣
外は既に夜の帳が落ちていた
このまま一人で帰らせるのも忍び無い
送るまでしっかり面倒見ようとしたその時…病院の出入口で突然気配が生まれた
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作者名：モノクロ | 作成日時：2022年1月1日 18時
