｢勇んで戦う者｣ノ御記＿＿肆. (ページ43)

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重なる影に雷神を＿＿捌ページ43

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｢武器口寄せ！来い｢白曜切｣！｣

更にもう一発
武器口寄せしたのは大量のクナイ
柄は通常よりやや長く刃は全体的に丸みを帯び花弁の様なシルエット。中央は穴が空いており穴の上に細い月に星の紋様…｢尊星紋｣が刻印(マーキング)されている

これこそ事前に特注したAの飛雷神用クナイ
扉間の様にシンプルでもいいがやはりミナトの様な普通とは違う感じの方がカッコいいと思う自分であった

｢さぁ、ショータイムだ…なんてねっ！！！！｣

｢くっ⁉︎｣

大きく跳躍して二十本のクナイを周囲一帯に張り巡らせるよう突き刺して行く。ミズキ当人には刺さっていないので安心して欲しい、刺してしまったら勿体ないだろ？

｢ほっ、よっ、喰らえ正義の鉄拳‼︎｣

｢ガッ⁉︎｣

｢これが…二代目と四代目のみしか使いこなせなかった飛雷神の術…！｣

｢有り得ない…｢飛雷神の術｣は難易度Sの術…誰も会得出来無い筈だ‼︎｣

｢これは何かの間違いだ｣と言いたげなミズキ
飛雷神で頬にグーパン一つ見事に喰らったくせに何が間違いだ。マーキングした木の幹に佇み前のめりで見下ろすAは｢扉間とナルトのお父さんは使えたんだけど？｣と内心溜息を吐いた

彼の憤りに更に追い討ちをかける様に今度はイルカを守る様に真正面へ移動して、刺してあったクナイを抜き取りこう言ってやる

｢"過去に使える人が居たなら可能性は0%じゃない"。あたしはただ守りたいものを守れる様にボロボロになるまで頑張っただけだ。要するに……｢覚悟｣だよ！｣

ビュン！と言う風を切る音と共にミズキに向かってクナイを直線に投げた

｢何が｢覚悟｣だこの程度かわせ…｣

｢＿＿＿＿飛雷神斬り(・・・・・)！｣

｢うぐっ⁉︎が、あ⁉︎｣

｢回避不可の技ですよミズキセンセ？｣

何故なら扉間が対うちはで考案した技だから
投げたクナイと自分を入れ替える飛雷神と併合した剣技である。流石に瓶の彼に配慮して腹を袈裟斬りしたが

(飛雷神の術を完璧に使いこなしてる……どうやらオレは過保護になり過ぎたみたいだな)

｢巻物も渡さないしあんたみいな馬鹿野郎にナルトを殺させない！｣

｢ぐ…お前もイルカもあいつをかばって何になる
馬鹿はお前達だナルトもオレと同じなんだよ｣

｢！…同じ？｣

｢あの巻物の術を使えば何だって思いのままだ
あのバケ狐が力を利用しない訳がない。あいつはお前らが思っているような…｣

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