閑話:緑の蝶と元不敗の女王の友情_3 ページ46
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フ「私は…あの時ほのかが引金になって身が引き裂かれそうだった」
「あの時」とは無論南極での出来事だ
ほのかが弾を蹴落として神々の砲台に自分が引金だと認識させて地球のコアを砕いたあの日
フ「消えただけじゃない、貴女が私達全員を助ける為に全てをたった独りで背負って生きていた事を知って悔しかったわ!「何も知らない事」がこんなに悔しくて悲しいだなんて…」
「……、」
フ「ほのかが運命を変える為に誰も頼る事が出来なかったのは解ってる…でも頼って欲しかった!貴女の言う「
「!」
黄金色の瞳からポロポロと涙が溢れ落ちて、テーブルに幾つもの水滴を作って行く。テーブルを叩いた掌は五指を握り締めてこれ以上の感情を必死に押し留めようとしている様だった
(嗚呼…私って幸せ者なんだな…)
こんなにも自分を思ってくれる人が居る
フローラだけじゃ無い。言葉にしないだけで、我慢しているだけで「あの時」のほのかに言いたい者達は沢山居るのだろう
__その未来に"自分自身が居なくとも"、か?__
「あの野郎…何でも御見通しって事?」
フ「ほのか…?」
かつて異界王に言われた事を思い出して悔しみを込めて小さく呟いた。胡乱気なフローラに「今のはちょっとした独り言」と言って彼女が握り締めている手を取り自分は優しく握り締めた
「ごめんなさい…そして有難う、フローラ。私の意志を否定してくれて」
フ「…!」
「私はこの世界に古原ほのかは不要だって思ってた。要らないから要らないなりに皆を助けようと走って最後には自分を犠牲にして消えちゃった……でもそれは違ったんだね…皆にとって私は必要でこの世界に居て良いんだってフローラのお陰で漸く気付けた。有難う、やっぱりフローラは私の最高の友達だよ!大好き!」
フ「っ…私だって大好きよ!また消えたり独りで抱え込んだら許さないんだからぁ!」
「わぁっ⁉」
そう言った瞬間フローラは抱き着いて来た。ほのかは突然の重さにそのままドシーン!と椅子と共に倒れ込む。下手をすれば大怪我に繋がるが怒れる気にもならなかった
この世界で一番の友人が自分の胸で泣いている。流れる涙は悲しみでは無く嬉しさから来るものだ
(これからは大好きな人達と一緒に過ごして行こう…)
この世界が自分を必要としてくれる限り
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黒神白堊(プロフ) - 青山桃子さん» すまん、また誤字った(^_^;)教えてくれて有り難うねー (2017年3月28日 16時) (レス) id: 9888af6ee6 (このIDを非表示/違反報告)
青山桃子(プロフ) - 13ページの果実は華実で、ジェレイドがレジェイドになってるよ〜;; (2017年3月28日 16時) (レス) id: 9cd36ae493 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒神白堊 | 作成日時:2017年2月14日 9時