閑話:緑の蝶と元不敗の女王の友情_2 ページ45
.
「私は………"この立場の方が私の目的を成すにも好都合だったのかもね"」
フ「好都合だった…?」
勿論、ブレイヴ好きだと知っている彼方なりの配慮だったのかもしれないし、ただのまぐれだったのかもしれない。つまるところ真相は闇の中だ
ほのかはあの時「転生先の世界」を選んだだけであって「種族」までは言っていない。けどもし自分のやりたい事が影響して生まれる先の場所と種族が決まったのなら都合の良い事他に無い。いずれバローネが訪れると知っているオアシスの村の魔族として生まれ大好きなバローネに会えた
「あの村で生まれたからバローネに誘われて側近になれた。フローラやイオラス、色んな魔族にも会えて弾達にも会えた。何より_________"一番原作の近い場所に居れた"。私の目的は弾が引金にならず光主の皆が幸せになる事だったから」
そこまで言って無意識に持っているティーカップに力を込めた
「あんな終わり方は認めたくない。もしあの世界に行けたなら私は原作破壊してでも弾達を幸せにする!」と生前思っていた事を自分は迷わず実行に移した
例え身を擲ってでも守りたかった弾達の幸せ…獄龍隊のメンバー、ルクレチア、ジェレイド__本来なら死ぬ筈だった魔族達も全て捻じ曲げて救った。それもこれも全て「魔族」と言う生に生まれたからこそ為せた事だと思える。魔族にも人にも平等に接せられるから、両方を救ってハッピーエンドの結末を迎えられたのだ
「だって私は原作に居ない登場人物…皆を助けられるならいくらでも犠牲になれるんだよ」
皆の幸せを守れるなら____
フ「…違う。駄目よ……!」
「フローラ…?」
バン!とテーブルを叩き付ける音が部屋に響く。それはフローラが両手を叩き付けて立ち上がった音___瞳に涙を溢れんばかりに溜めて、今にも泣き出しそうでそれでいてぐちゃぐちゃな感情で怒っているようだった
一体何故なのか解ら無いまま狼狽えていると彼女は一つ間を置いて、震えた声音でこう言ったのだ
フ「「犠牲になれる」なんて…そんな"覚悟が要る事"を簡単に言わないで……‼」
「!」
最早瞳に溜めていた涙が溢れ
頬を伝い流れこぼれていた
目くじらを立て抑えられない怒りと悲しみを露わにしながら訴えるフローラの姿に、ほのかは弾を止めようとして泣きじゃくるまゐの姿が重なった気がした_____
.
閑話:緑の蝶と元不敗の女王の友情_3→←閑話:緑の蝶と元不敗の女王の友情_1
17人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒神白堊(プロフ) - 青山桃子さん» すまん、また誤字った(^_^;)教えてくれて有り難うねー (2017年3月28日 16時) (レス) id: 9888af6ee6 (このIDを非表示/違反報告)
青山桃子(プロフ) - 13ページの果実は華実で、ジェレイドがレジェイドになってるよ〜;; (2017年3月28日 16時) (レス) id: 9cd36ae493 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒神白堊 | 作成日時:2017年2月14日 9時