灰色の化け物は他世界を歩む【バトスピ】 (ページ48)

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信じれば報われましょう(??side) ページ48

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スピリッツワールドのある森に
ひっそりと佇む教会があった

丁度町外れに位置する教会で
その土地を欲しがる輩が後を絶たなかったりする

基本その相手をするのは
くすんだ山吹色の髪をした一人のシスターだ

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商人｢シスターカルデア、是非この土地を
　良い値で買い取らせて頂かせて貰いたい｣

カ｢それは出来ません､お引き取り下さい｣

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カルデアと呼ばれたシスターは首を横に振り
小さく頭を下げた

これで退散してくれるなら良いのだが
いけすかない顔をしている商人は
張り付いた笑みでこう言う

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商人｢そんな訳にはいかないんですよ、シスター
　此所を渡してくれないと

　見えますか？あまり痛い目に
　遭いたくはないでしょう?｣

商人の後ろ、様々な武器を持つ男達の姿があった
カルデアの眉が微かに立つ

教会には孤児の子供が居り
危険な目に遭えさせない

だからと言って渡す訳もない

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｢…神に祈りを捧げる場所に武器等論外です
仕方ありませんね………商人、
懺悔するのなら今の内と忠告しておきましょう｣

商人｢はい?まさか。
　神なんて居る訳が無い｣

嘲笑う様に笑う商人に
カルデアは哀れみの目で見つめた

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｢そうですか…
懺悔をすれば少しは救われたでしょうに｣

そう言った直後、空に暗雲がかかった

灰色の雲は雷鳴を生み、商人や武器を持つ
ならず者に降り注ぐ

まさに天罰

商人もならず者も悲鳴を上げた

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商人｢うわあぁぁぁぁぁ!｣

｢スカンディナビア神､雷神ソアの鉄槌です
これに懲りたならもう現れない事です｣

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言い放つと、商人も男達も風の如く逃げて行った

カルデアは息を着くと雲が晴れた空を見上げる

空にはオーロラがかかり､綺麗だが
不安を掻き立てるには充分だ

(邪神皇の復活が近付いているでしょう…)

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｢＿主よ、メシアよ
どうかこの世界を見捨てぬ様
お力添え下さい……｣

｢アーメン｣と呟き、祈った

きっと､祈りは伝わり
信じれば報わると｡

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｢……そう言えば…
"ミトラ"はまだ帰って来ませんね
何処まで行ったんでしょうか…｣

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