検索窓
今日:2 hit、昨日:37 hit、合計:11,702 hit

普通じゃ無い(続) ページ23

.


_パキンッ









何処からか乾いた音が響いた
骨が折れる音にも似ているその音は
耳を疑う程に鮮明だ






(今コイツ…猿の手に願いを…!?いやでも…!?)



そんな物、彼女の側には何も無い
強いて言うなら手に持っている本だけだ

"栞"が挟まれた本…









.









駿「ヨク!見ろって!」


「!岩が…無いだと!?」






ふと見れば、目の前からあんな大きかった
岩が嘘の様に消えていた

まるでイリュージョンでも見ていたかの様に
あれが幻影だったとでも言っているみたいだ





ヨクと駿太が呆気にとられている中
伊織は右手の五指の内、親指と次に人差し指を
緩く折るとニコリと笑って此方に振り向く

本を見せる様に振ると
伊織は言った









.









伊「これで通れるね!」



何事も無かった口調で言う彼女
普通じゃ無いのは火を見るよりなんとやらだ









駿「スゲー!
 あ、でも猿の手って代償があるんじゃ…」


伊「"普通"なら ね
 私にはコレがあるから」






そう言って本のページを開き、止まった所に
挟まれていた栞を手に取った

漆黒に何とも合わない
銀と金と紅の色にまとめられた栞には
泉と女神と巨木が描かれている









(…これは……"スカンディナビア神話"の
"ノルニル"か?見たところ)





スカンディナビア、またを
北欧神話

バルガルドでも浸透されているこの神話は
勿論ヨク自信も知っていた




彼女が開いたページには
"【猿の手】 製作者:伊織"と書かれおり
それで力を発揮したと思われる









.









伊「この栞を使っていると
 都市伝説を自分で自由に書き換える事が出来るの
 だから代償も、入れ替えも発生しない」





栞を大切そうに握ると
彼女は再び本に挟み、閉じる

通れる様になった道を一瞬視線を送った後
「ほら、行かないと大変でしょう?」と
出口の方向に指を差した







.







駿「そうだった!ヨク!メイが!」


「あぁ!」







駿「伊織、有り難う!」


伊「ううん、そんな事無いから
 それじゃまたね、…駿太、ヨク(ニコ」








何故名前を!?
聞こうと思ったがメイ達が危ない今
そんな暇が無い


ヨクと駿太は走る
仲間のもとに









.









定 伊織…

何だか不思議な少女だった




.

彼奴なら大丈夫だ→←_助けてあげよっか?_(ヨクside)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.6/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あやかまぼこ - 黒神白堊さん» はい!お互い、がんばりましょーっ!! (2016年7月22日 22時) (レス) id: cffa4dece1 (このIDを非表示/違反報告)
黒神白堊(プロフ) - あやかまぼこさん» 有り難う!かまぼこちゃんも頑張って! (2016年7月22日 13時) (レス) id: 4df41332e0 (このIDを非表示/違反報告)
あやかまぼこ - 黒神白堊さん» 更新頑張って!これからは読むし、書いてくよ! (2016年7月22日 12時) (レス) id: cffa4dece1 (このIDを非表示/違反報告)
黒神白堊(プロフ) - あやかまぼこさん» いえいえ〜( *・ω・)ノ (2016年7月21日 8時) (レス) id: 4df41332e0 (このIDを非表示/違反報告)
あやかまぼこ - こっちも驚きだぁ・・・ありがとう! (2016年7月21日 7時) (レス) id: cffa4dece1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:黒神白堊 | 作成日時:2016年4月12日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。