灰色の化け物は他世界を歩む【バトスピ】 (ページ20)

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丸くなったページ20

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｢ん……｣

瞼を開けると、目の前には青空が広がっていた

風が頬を撫でる様にすり抜ける感覚を得ると
奈瑞菜はムクリと体を持ち上げ周りを見た

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(寝過ごした…(ー_ー;))

寝なくても大丈夫な体でも
疲労感には耐えられないらしい

苦笑いじゃ済まされないなぁとも思える

ク｢はよ、奈瑞菜
　もうバトルは始まってるぜ｣

｢っ!?(ﾊﾞｯ!｣

寝起きのせいか随分思考回路が遅い

いつもなら反応しない筈なのに
クロハの言葉で動揺している

｢バトルが…｣

見るとバトルフィールドが展開され
ケンゴー対駿太のバトルが繰り広げられていた

船上ではエト達が見守っているが
もう一人…ヨクが居なかった

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｢ヨク､は…どこ?｣

ク｢さぁ？少なからず俺等より先に向かったんだけどな｣

｢迷子にでもなったか彼奴｣と
少し心配そうな口調の彼は意味もなく辺りを見回した

それが何処と無く可笑しくて仕方がない

クロハ(冴える)が人間を心配するなんて
まさに人が変わった様だ

｢冴え…クロハ、変わった…ね
丸く、なった｣

ク｢！…そ、そりゃ変わんだろ
　お前に命助けて貰って俺は…俺は…｣

恥ずかしそうに訴えようとして
中々言えないクロハ

可愛らしく見えてしまうのは自分だけだろうか?

まぁ、クロハにも変化があったのは良い事だ
こうやって優しさを知り変わって行って欲しいと思う

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｢あ…グロリアス､シープ…が｣

ドカンッ!と言う音がした
フィールドに視線を移すと駿太のエグゼシードが
グロリアスシープを破壊したところで

見た限りもう終わりが見えていた

エグゼシードの効果でケンゴーのライフを2つ奪い
更にスピリットでアタックしケンゴーのライフを
完全に削りきった

勝者は駿太だ

.

ク｢流石十二神皇…
　これでグロリアスシープはメイの元に戻るって訳か
　ケンゴーの奴ザマァないな、俺の主を馬鹿にした罰だぜ｣

だから主では無いのに←

｢…(ﾊｧ｣

取り敢えず一件落着だ

暗黒バトラー達は逃げ
無事カードはメイの元に戻ったのだから

メ｢奈瑞菜姉ちゃん!見て!
　駿太兄ちゃんが取り戻してくれたよ!｣

｢良かったな、メイ
もう絶対離しては駄目だぞ｣

メ｢うん!(ﾆｺｯ!｣

(良かった…本当に…)

二度とグロリアスシープが
少年から離れない様にと願うばかりだ
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