恵まれている ページ17
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夜になった
空を見上げれは、まるで闇に染め上がった世界に
光の粒が散りばめられた様に見える
船上で奈瑞菜はそんな空を
食い入る様に見つめていた
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「どこの世界でも…夜空は、変わらない…」
ポツリと呟く
もしかしたら姪も同じ空を見てるんじゃないかと
期待してしまうのは自分も寂しさがあるんだろうか?
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駿「おーい、奈瑞菜ー!」
メ「奈瑞菜姉ちゃんも一緒に
おしゃべりしようよー!」
オールするつもりなのか
あの二人は毛布を被り、朝まで越そうとしていた
全く、人間は寝る事で
体を休める生き物だと言うのに
「あぁ、今行く」
駿太達の所まで行き、同じように座った
二人はまだ寝なさそうだがその内寝てしまうと
予想出来てしまう
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メ「奈瑞菜姉ちゃんは寝なくて大丈夫なの?」
「私はそこまで睡眠を取らなくて良い体なんだ
眠気はほぼ無い」
「人間じゃ無いからな」と付け足す様に言うと
メイも駿太の表情は暗くなった
今日の事を気にしているんだろう
奈瑞菜の事だと言うのに
彼等は御人好し過ぎる気がする
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「…そんな気にしなくて良いんだぞ?
化物扱いは慣れっこだ」
メ「でも……!オイラ悔しくて…」
「悔しい…?」
メ「だって…あんな風に奈瑞菜姉ちゃんの事言われて
オイラ悔しいよ!化物でも奈瑞菜姉ちゃんは
とっても強くてカッコいい姉ちゃんだもん!!」
少年は幼い子供ながら
真っ直ぐとした瞳で言った
他人の為に怒り、誰かの為にその感情を持つ
優しながらの強さだ
奈瑞菜は微笑するとメイの頭を撫でる
恵まれている、と思えた
今自分の周りに居る人間達は
化物としてでは無く、人間の様に見ていてくれている
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駿「なら明日は絶対俺が勝たなきゃな!
メイのグロリアスシープを取り返す!
奈瑞菜の為にも!(ニカッ!」
「私の為にもか…有り難う、駿太、メイ
恵まれているな…私は…」
こんな気持ちになったのはいつぶりだろう
薊達と暮らしていた時の気持ちと
良く似ている
幸せを手に入れて
失うのが惜しいと感じてしまうくらい
そんな気持ちが
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だからだろうか?
自分から過去を話す気になったのは
「少し…昔話でもしようか…
二人の化物の話を」
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あやかまぼこ - 黒神白堊さん» はい!お互い、がんばりましょーっ!! (2016年7月22日 22時) (レス) id: cffa4dece1 (このIDを非表示/違反報告)
黒神白堊(プロフ) - あやかまぼこさん» 有り難う!かまぼこちゃんも頑張って! (2016年7月22日 13時) (レス) id: 4df41332e0 (このIDを非表示/違反報告)
あやかまぼこ - 黒神白堊さん» 更新頑張って!これからは読むし、書いてくよ! (2016年7月22日 12時) (レス) id: cffa4dece1 (このIDを非表示/違反報告)
黒神白堊(プロフ) - あやかまぼこさん» いえいえ〜( *・ω・)ノ (2016年7月21日 8時) (レス) id: 4df41332e0 (このIDを非表示/違反報告)
あやかまぼこ - こっちも驚きだぁ・・・ありがとう! (2016年7月21日 7時) (レス) id: cffa4dece1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒神白堊 | 作成日時:2016年4月12日 20時