灰色の化け物は他世界を歩む【バトスピ】 (ページ13)

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取り返せページ13

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奈瑞菜達がメイの元に着いた時には
既に暗黒バトラーの親玉､タツミと言う男と
バトルしていた

中々の手練れらしく
メイも十二神を出すがやられてしまい
羊の十二神カードは呆気なく取られた

先程ボンバー頭の奴が走り去ったが何なのだろうか
胡散臭さがかなりあったと思う

取り敢えず崖を飛び降りた
エト達は驚いていたがそれを無視して
奈瑞菜は蹲り、啜り泣く少年の側へ向かう

雪や、クリームに似た色のメイの髪は
思わずシオンやマリーを連想させられ
思い重ねた

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｢小僧、お前がメイか?｣

メ｢(ｸﾞｽｸﾞｽ…ごめん…なさい…
　渡さないって…言ったのに…!｣

｢……;｣

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マリーも泣き虫だったなと思いつつも
あのバトルを見た限り､この少年は平和主義なのだろう

バトルを仕掛けず、相手の攻撃をライフで受け
仕舞いにはこんなのやめよう、だ

確かバトスピと言うものはバトルしてなんぼだった筈
なのにメイは戦わず、守ろうと、取られまいとした

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……とんだ矛盾だ

敵にそんなものが伝わると思っているのか
そんな優しさで争いが終わるなら
世の中、もっと簡略化している

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｢お前……そんなにバトルするのが嫌か｣

メ｢だって……
　！だ、誰!?｣

やっと気付いたらしい
奈瑞菜は変わらず、そのまま押し通す

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｢私は小桜奈瑞菜、コイツらの仲間だ(ﾋﾞｼｯ｣

前方、駿太達に対して指を差す

メイは差された方向に向くと
知らない人ばかりで目を見開いた

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｢小僧、お前がバトル嫌なのは先程ので充分解った

けれど…優しさ1つで守れると思うな
時として戦わなければ守れないものだってあるのだ

聞くぞ、小僧
お前はあのカードを取り戻したいか?｣

メイはそれに少しだけ躊躇い､考え
そして、言った

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メ｢……戻し…たい……
　オイラ…あのカードを取り戻したい!!｣

｢…上出来な応答だ、小僧
私の仲間は十二神を持っている

きっとお前の力になるだろう｣

何故こんなにこの少年を気にかけたのか、
理由は多分…シオンやマリーだ

写し重ねてしまった
放ってはおけなかったんだ、きっと

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