あの少女は……? ページ11
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「…これは…酷いな」
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未だクロハに背負わされてる奈瑞菜は
着いた街の光景に微かに眉を立てた
建物の形が既に見えなくなっているもの
半壊…この街の人間は生きているのだろうか?
ただでさえ、目の前の倒れた老人は
ここまでの重症を負っているのだから
「クロハ、私を降ろせ
この老人を手当てする」
ク「大丈夫か?」
「大分楽になった、癒すくらいなら大丈夫だ」
そう言うとクロハは奈瑞菜を降ろした
倒れた老人の前にしゃがむと
奈瑞菜は「目を閉じろ、その方が直ぐに終わる」と言う
言われた老人は不思議そうな顔をしたが
従って目を閉じた
(『目を癒す』…)
外傷を治す能力
老人はみるみると傷が癒え
もう傷は見当たらなかった
「老人、もう目を開けて良いぞ」
老「(パチ…!おぉ!傷が…!
有り難う御座います」
起き上がり、頭を深々と下げる老人に
自分は「いや、当然の…」と遠慮がちに言った
率直に言えば…礼なんてあまり言われた事が無い
薊やツキヒコ以外の誰からも
これを照れくさい、と言うらしい
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エ「教えて下さい、此所で何があったんですか?」
エトの冷静な言葉に老人はハッとした表情を露にする
そして慌てた様な顔で訴えた
"メイ"を助けてくれと
つまりはそのメイと言う奴が
羊の十二神カードを持っているらしい
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(メイ…羊の意味、駿太とヨクと同じ、勇者?)
何となくそんな事を考えていると
エト達はメイの後を追い掛ける様だ
その場から直ぐに走り始めた自分達は
街から出る
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「!……」
ふと視線を街の奥の方にやった
崩壊している建物の中で
一際異様な…その場に合わない少女が立っていたのだ
ベージュ系と赤のラインでまとめられている
ブレザータイプの制服を着込み
片手に黒い本を持っていた
髪色は赤…光沢を持った赤だ
長い髪を高い位置で結んだ少女
その少女は暫く建物を見つめていたが
奈瑞菜の視線に気付いたのかそっと此方を向いた
金色の瞳、少女は口パクで呟く
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『この世界で見つかるよ、貴女の存在は』
「!?」
足を止めようと思った
けれども同時に少女は消えており
奈瑞菜はその言葉を脳内で木霊しながら走った
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あやかまぼこ - 黒神白堊さん» はい!お互い、がんばりましょーっ!! (2016年7月22日 22時) (レス) id: cffa4dece1 (このIDを非表示/違反報告)
黒神白堊(プロフ) - あやかまぼこさん» 有り難う!かまぼこちゃんも頑張って! (2016年7月22日 13時) (レス) id: 4df41332e0 (このIDを非表示/違反報告)
あやかまぼこ - 黒神白堊さん» 更新頑張って!これからは読むし、書いてくよ! (2016年7月22日 12時) (レス) id: cffa4dece1 (このIDを非表示/違反報告)
黒神白堊(プロフ) - あやかまぼこさん» いえいえ〜( *・ω・)ノ (2016年7月21日 8時) (レス) id: 4df41332e0 (このIDを非表示/違反報告)
あやかまぼこ - こっちも驚きだぁ・・・ありがとう! (2016年7月21日 7時) (レス) id: cffa4dece1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒神白堊 | 作成日時:2016年4月12日 20時