[ぷよぷよ]夢と狂気の魔導師 (ページ9)

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第九話　消失ページ9

「サタン！大丈夫！？」

「はぁ…はぁ…」

サタンの背中からは、服ごと突き立てられた刃物のせいで、血が流れていた。おまけに膨大な魔力を爆発させてしまったのか、荒い吐息しか出ない。

「キルル！あの人は、世界を壊して創り直したんじゃない！！滅ぼされた世界を再生しただけなの！」

「…お姉ちゃん………私はね…ルシファーに殺された皆の為に戦ってるんだよ…」

キルルは全身が傷だらけになっても、ボロボロになってもまだサタンと戦うつもりのようだ。何があっても、体が傷だらけになっても自分の信念を曲げないのは、サタンと同じような感じがする。
するとキルルはハルルの静止をも聞かずに、同じように吹き飛ばされた刃物を掴むと、キルルは立ち上がる。

いつもは暗い、赤い眼を光らせながら。

「やめて！」

「やめて下さい！」

するとりんごとアミティは、サタンの所へ往かせないようにキルルの腕を掴んだ。

「キルル！少し落ち着いてよ！もしかしたら勘違いしているのかもしれないよ！」

「キルル！ここは一旦落ち着いて、話し合いましょうよ！きっと何かわかるかもしれません！！」

「アミティ！りんご！」

「キルル！もう…！！」

「お姉ちゃ…！？」

キルルは別に頭が悪いわけではないため、確かにあいつと話し合った方がいいかもしれないと思ったが、体がなぜか勝手に動き、ハルルに魔法をぶつけかけそうになった時に…

「キルル！？＿＿＿「ズィーニス・トゥーア・ドリーム」！！！」

ハルルは思わず、どれでもいい、守らなきゃと思い、魔法を使ってしまった。おまけに自分を守る為に。するとハルルの中心から白い光が溢れだし、傍にいた皆を巻きこんで、

どこかへと消えた。