[ぷよぷよ]夢と狂気の魔導師 (ページ21)

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第二十一話　触手ページ21

するとサタンはキルルを庇ったため、触手が手首、足首、腹にに絡みつき、サタンは宙に浮かされる。まるでお腹に巻きついてる糸に吊られている姿勢にさせられると、触手が四肢と腹を絞めつけ、普通の人間や魔導師なら骨が折れるか砕けていそうな痛みのため、苦しそうな声をあげるかと思ったが、サタンはこれでも闇の貴公子なため、痛みに慣れていると思ったクロレシアは、急に首に触手を纏わりつけ、締めつけると、息が欲しいという脳の意志で、口が勝手に開かされる。触手の締めつけで、体を焼き尽くすような苦痛で、サタンの苦しそうな声が、遺跡に響く。

「あが…！！ぐはっ…！！あ゛ぁあああああああ！！！」

粘液が足から離れ、動けるようになったキルルは、助けようと思ったが、頭の中の疑問がキルルの足を止める。
なんで私を助けたのか、私はお前を殺そうとしたのに、なぜ助ける。という疑問が頭の中を支配する。別に助けてくれなくったていい。という事だけを心に秘めて過ごしてきたのに。
こうしている間にも、サタンの二の腕や太もも、胸や指にも触手が絞めつけ、前よりも苦しそうな声をあげていた。するとサタンは私の方に、ゆっくりと顔を向けると、
私が想定しなかった言の葉を出した。

「がはっ…キ…キル…ル……逃げ…ろ…」

・

なんで。

なんで私を逃がそうとするの？

今の私には、わからないことばかりで、まるで針のむしろに座る思いのように、心が痛んでいた。

でも今やるべきことは、

・

助けることだけだ。