眼鏡泥棒 ページ30
私はとにかく逃げていた。
国木田「おおぉおおおおおおおおおおおぉぉぉおおいぃいいいいいいいい」
「うへへへへっははははははははへへははははあああぁぁ」
仕事場にもかかわらず、私は右手には国木田の眼鏡、左手には国木田の『理想』と書かれた手帳を持っている。この手帳の価値は私にはわからないが、何でも国木田によると年間数冊しか作られず貴重なんだとか。それについてはあまり質問しない。なぜかって?国木田が何時間も話してしまうからさっ!
国木田「待てえええぇぇぇぇぇぇぇぇえええええ!!!!!!!!」
太宰「いけーいけーファイトAちゃん」
「うん!ってか、国木田視力低かったよね!?何で追いかけられてんの私!?」
太宰「国木田君は手帳をとられると狼になってしまうんだ!」
「何!?それは危険だ、駆除しなくては!」
私は眼鏡を左手に預けて国木田に向かって不意打ちの渾身パンチをおみまいしてあげた。
国木田「ぁぐふぅっ」
鳩尾にヒット!国木田はつばを吹き散らしながらその場に倒れてしまった。
与謝野「なんだい、今の音は?」
あくびをしながら与謝野さんが医務室から出てきた。倒れて気絶している国木田をみて、にやりと笑う。
与謝野「何だい国木田、怪我してるンじゃないかい?A」
「そうなんですよぉ〜よしゃのさぁん。国木田ったら、ばったり行き成り倒れちゃったんですぅ」
敦「いや、Aさんが腹パンチしたからじゃ……」
中島の言ったことは正しい。でも気絶して倒れたのは国木田だ。防御しなかった国木田が悪い。
それに、目を嬉しそうに輝かせている与謝野さんに、あーいやいいですよ。放っておけばなんて誰が言えるだろうか。賢治ならいけそうだけど。すすんでいわないだろう。
与謝野「太宰!手伝いな」
太宰「はーい」
「いってらっしゃーい」
ルンルン気分をかもし出している与謝野さんと白目をむいた国木田を見送る。国木田、ご愁傷様。
え?私が悪いって?そりゃ罪悪感はあるよ。だって、反射的にはできないもん。私の技なんて。
はっきり云ってしまえば、私は人を愛することを知らない。愛し方を知らない。
そんな私のターゲットになってしまったのが、国木田というだけなのだ。
END
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氷月 - あんこさん、お返事遅くなってしまってごめんなさい!ちょっとパソコンを直しておりました。面白いといってくださって感謝感激です(泣)安吾さんとのハッピーエンドですね!了解しました (2017年9月22日 17時) (レス) id: d02a9d7f01 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ - はじめまして、あんこといいます('-'。)もしよかったら、リクエストしたいのですが、安吾さんと夢主ちゃんのハッピーエンドのお話をお願いします('ー ' *)ちらっといろいろなお話も読ませてもらったのですが、面白かったです(*^-^*) (2017年8月19日 8時) (レス) id: 6f6d03f938 (このIDを非表示/違反報告)
氷月 - 嬉しいです!こちらこそですー! (2017年6月26日 0時) (レス) id: d02a9d7f01 (このIDを非表示/違反報告)
舞 - 書いて下さり、ありがとうございます。やられっぱなしでは無い夢主ちゃんがいいですね! (2017年6月20日 21時) (レス) id: c8fb7ba279 (このIDを非表示/違反報告)
氷月 - わかりました!了解です! (2017年6月17日 12時) (レス) id: d02a9d7f01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:妃村塩李 | 作成日時:2016年5月10日 18時