【黒バス】心を閉ざした男装少女【帝光】

第４Ｑ　「脱出成功」 ページ5

長い長い授業が終わり、やっと休み時間が来た。



桃井「唯斗〜。学校案内しようか?」



俺がぐで〜っと倒れていると、さつきがニコッっと笑みを浮かべ誘ってきた。



「じゃぁ……」



俺が行こうと言おうとすると、クラスの女子が集まってきた。



「ねぇねぇ、私たちが案内しようか?」

「どこから来たの?」

「家どこら辺??」



こいつら、絶対さつきとの会話聞いてたよな?



アホなのか?



急にいろんな女子に囲まれてあたふたしている“ふり”をしていると、隣にいたさつきが女子達におされて女子の輪の外に押し出されていた。
アハハーっと苦笑いしているさつき。


俺は爽やかスマイル(黒笑)を浮かべながらこういった。



「ごめんね。さつきに案内してもらう約束してるからさ。あー……今度は君達にお願いしてもらおうかな……?」



上目使いでそういうと、キャーとまた騒ぎ出した。


うるさいやつら。



女子「桃井さんと木崎川君ってもしかして……?」



変な誤解をし始めた女子達。



「えー嘘ー!?」

「まぁ、桃井さんって美人だしねー」

「さつきちゃんいーなー」



あまりにもわーわーうるさくて少しいらついてきた。
さつきも困ってるようだったので、俺はさつきを自分の方へ近づける。



桃井「え、ちょ」

「さつきとは小さなころから仲がいいんだ。友達以上、恋人未満って感じかな」



少しはにかんだ笑顔(もちろん演技)を浮かべる。


そしてまたキャーキャーいい始めたので、そのうちに俺達は廊下へ脱出した。
脱出成功。

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