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第３９話 ページ39
それはもう白熱した試合で。
見てるこっちまで熱くなる展開だった。
黄瀬君と桐皇のエースの対決。
これももう何度目だろう。
試合が一旦中断し、
第２Ｑと第３Ｑのインターバルに入ったのだと分かる。
持ってきた蜂蜜レモンどうしようかな
と思いながら笠松先輩のほうを見てみたら
何やら指を指していて。
恐らくその先で集合ということなのだろう。
分かったという意味を込めてコクコクうなずくと
私は観客席から抜け出した。
”お疲れ様です”
丁度観客席を離れたところで笠松先輩と出会うことができ、
持ってきていた差し入れを差し出す。
「あぁ、さんきゅ」
”笠松先輩すごいですね！
かっこいいです!!”
「っ// 照れる、だろ」
”だって、本当にそう思ったんですもん”
ぷく、と頬を膨らませれば
笠松先輩は私の頭を撫でてくれる。
少しその場で会話して別れる間際、
笠松先輩が近づいてきた。
”どうしました？先輩”
私の身体は笠松先輩に捕まえられて身動きが取れない。
ﾄｸﾄｸと落ち着く音を聞きながら先輩から返事を待った。
「・・・悪い。でもありがとな。気合入った」
私は彼の様子を不思議に思いながら観客席へと戻った。
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作者名：ユーリ | 作成日時：2014年10月16日 14時
