第14話 ページ14
『ただいま』
ガチャ…と玄関のドアを開けて家の中へと入る。
「何だ、帰ってきたの?
もう帰ってこないと思ったのにー」
「あらあら、お姉さん。そういってあげてはかわいそうよ?
でもこんな時間に帰ってくるようなAには晩御飯はもちろんナシよ」
これが私がこの家にいたくない理由。
私のお姉さんたちだ。
血のつながった姉妹なのだけど、デキの悪い私は”いらない子”らしい。
私はそんなお姉さん達2人を気にしないようにしながら
自室へと二階への階段を上る。
「あら、無視する気?」
「私達が話しかけているというのに」
部屋へ逃げ込んだ後は鍵をかけて終わり。
たまにドンドン叩かれることがあるけれど
機嫌が悪い時だけだから今日は大丈夫だろう。
―――――――――――――――
・・・私は元々人付き合いが苦手で。
めったに話さない子だった。
小さい頃はお姉さん方とも仲良かった。
だけど、8つ、7つ離れているお姉さん達はだんだん忙しくなって。
ストレスも溜まっていた。
そしてそのストレスはいつからかどんくさい私で解消するようになったのだ。
・・・怖い。
お姉さん達にその感情を抱いたのはいつからだろう。
そんな時、音楽と出会った。
始めは歌っているだけだったけど、そのうち自分で曲を作るようになっていた。
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作者名:ユーリ | 作成日時:2014年10月16日 14時