Dependent ＆ Madlove ３ (ページ32)

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番外編＊古橋と花屋へ＊ページ32

「Aちゃんいらっしゃい！」

…何だろう、どこかで見た事のある顔だな

というかほぼ毎日見てるような…

「何にする？」

『温室行かせて貰っていいですか？此奴が花好きなので』

「全然いいよ。鍵は…これ。後で珈琲持ってくよ」

『ありがとうございます。じゃ、行こっか』

「じゃ、Aちゃんに古橋君また後で」

名前知ってるってことは何処かで一度会ってる事だよな

…全く見当がつかん

1人で迷走していると腕を強く引かれる

Aが鍵を開けている間も考えたが思い浮かばないため諦める

『開いた。入って』

隅々まで手入れが施された温室は飲み込まれてしまいそうなほど綺麗だ

一瞬Aの方を振り返ると一輪の花を眺めていた

思わずカメラのシャッターを切る

古「流石、綺麗だな。Aも、花も」

笑みを零す

少しずつだけど不安が募っていた

Aは毎日、綺麗になっていく。毎日先を歩いて行く

いつかきっと追いつけなくなる

「Aちゃん、いつも来てくれてありがとうね」

『いえいえ。ここは本当に落ち着きますから』

「ここねー毎日弘君の所のお姉ちゃんが整備してくれてるんだよ。今は奥で仕事してもらってるけど

　そろそろ出てくると思うよ」

『そうなんですか？楽しみにしてますね』

…やっぱり、何故か不安しかないな