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月曜日のお弁当、すみませんの言葉。 ページ9

「おはよー…」

「ん、はよ」

なんだか慌てているザキくん。ネクタイくらい閉めなさいよ。まったく。

「何慌てて…月曜日かぁ、いってらっしゃーい」

「飯は机の上にあっから、昼は冷蔵庫に入ってるの温めて食えよ!」

はーい、と適当に返事を返す僕。
んじゃ行って来るわ、とドアから出ていくザキくん。
月曜日はいつもこうだ。

いつもザキくんが寝坊する。ザキくんの出発5分前に原くんが家に来る。
僕が二階から降りてくる。ザキくんが出発する。
大体このサイクルで、月曜日は回っている。


だいたいザキくんが出発してから30分くらい過ぎたころ。
僕が洗い物を片付けようとしたら、お弁当があった。
あの馬鹿、忘れていったのか。と思いつつ、届けてやった方がいいか判断する。
まぁ購買もあるし…いいか、とも思ったのだが。
玄関先にきっちり財布が置いてあった。

慌てすぎだろう、と呆れながら、僕は外に出る用意をした。

まったく。これだからこの時期はいやだ。
とにかく暑いのだ。もともと僕は汗をあまりかかない体質だからいいものの、
ザキとか死.ぬんじゃないだろうか。汗のかきすぎで。

歩き始めて10分くらい過ぎ、霧崎第一高校に到着した。
霧崎では確かまだ朝練をしているはずだ。
体育館へ向かい、ガラガラ、と扉を開ける。
そぉっと中をのぞいてみると、ちょうど原くんがいた。

「…原くーん」
「お、Aじゃーん!どしたの?俺に会いにきたの?」
「違う。これ、ザキくんに渡しておいてくれないかな」
「なにこれ?」
「お弁当。朝、持っていくのを忘れたらしい」
「まじかよっ」

爆笑する原くん。どこがツボに入ったんだ。
とりあえずお弁当はザキくんに渡してもらえたので、僕は家に帰ることにした。


ちょうど曲がり角を曲がったところで、とん。と誰かにぶつかってしまった。
同時に、訳の分からない電気をあびた、気がする。
「すみません」そう言おうとしたのに、体がいうことを聞かない。


そのまま僕は、意識を失った。

もしかして、もしかしたら、ショートした頭。→←一番の安全策に涙と笑顔。



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霧崎沙流@天ぷら系女子(プロフ) - [忘却王]れおさん» 面白かったですか…。とても嬉しい限りです。こちらこそ、この作品を最後まで読んでくださりありがとうございます。 (2014年3月29日 22時) (レス) id: 212878b2bc (このIDを非表示/違反報告)
[忘却王]れお(プロフ) - 完結おめでとう。すごく面白かったです。終わらせ方も好みでした。ありがとうございました。 (2014年3月29日 22時) (レス) id: 8ad14d2c12 (このIDを非表示/違反報告)
霧崎沙流@天ぷら系女子(プロフ) - ★黒猫★さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2014年3月20日 18時) (レス) id: 212878b2bc (このIDを非表示/違反報告)
★黒猫★(プロフ) - 続きが気になります.更新がんばってください! (2014年3月20日 16時) (レス) id: a547ed74fa (このIDを非表示/違反報告)
★黒猫★(プロフ) - 続きが気になります.更新がんばってください! (2014年3月20日 16時) (レス) id: a547ed74fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霧崎 沙流 | 作者ホームページ:http://yaplog.jp/kirisaki73/  
作成日時:2013年7月19日 21時

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