やり残しを壊されて澄んだ瞳に映る僕。 ページ24
「うー…」
ついにきてしまった。
きょうぼくは、こ の せ か い か ら き え る 。
もしかしたら、てんにのぼるかもしれない。
そんなことはしらないのだけれど。
「おい」
「なに人のベッドでごろごろしてんだよ」
「だってきょうはぼくのめいにちなんだよ！？」
うだうだしたくもなるよ、といいかえす。
「…お前さ、やり残した事とか…ねぇの？」
「ん、ひとつくらいあるかもね」
やー、べつにひとつくらいさ、いいかなって。
そのちょくごに、はなみやくんはためいきをついた。
「一つくらいやっとけよ、ばぁか」
なんてつぶやかれたけど、きこえないふり。
いちばんじゅうようかもしれないけど、やりたくない。
やったっていみなんてないんだから。
「……A」
「なーにー？」
「壊させろ」
ききまちがいだろうか？
え？こわさせろ？
「Why?」
「いや、だから」
ぎし、とべっどのきしむおとがみみにはいる。
「壊させろよ、俺に。」
いつものふてきなえみに、いっしゅんからだがこわばる。
そのしゅんかんに、はなみやくんのみぎてが、ぼくのひだりかたをおさえる。
…みうごきが、とれない………っ！
「…だいたい、こわさせろってなに？」
まずこっちにりょうしょうすらとらずに。
やっぱり、てんさいはばかなのだ。いろいろと。
「………………から」
「きこえないんだけど」
「消えたところから、順番に壊してやる。だから大人しくしてろ」
なるほど、わからん。
「いやちょっとまってよ。まずきえたところさわれたっけ？
それから…いたかったりはする？」
「馬鹿は馬鹿に変わりねぇな。
消えたところ折っても痛くねぇに決まってんだろ」
しょうがない、とぼくはめをとじる。
かたうでからひどいおとがした。
「あ゛っ……ぅあぁあ…!!」
いたかった。ものすごくいたかった。
まぁそれもいっしゅんのことだったのだが。
「ふはっ！痛みに歪んだ顔も傑作だな！」
「…このげすが」
はきすてるようにいったことばも、どうやらきみのみみにとどいてしまったらしい。
きみのかおはちいさくゆがんだが、すぐにちいさくわらった。
「ちょっと黙ってろよ、ばぁか」
とつぜんふくをつかまれ、べっどにひざだちのじょうたいになる。
きみにはにあわないすんだめに、うすぎたないぼくのめがうつった。
きみのめのなかのぼくが、なにかをさけんだ。
ああ、もうやりのこしたこともやってしまおうか。
「すきだよ、まこと」
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霧崎沙流＠天ぷら系女子(プロフ) - [忘却王]れおさん» 面白かったですか…。とても嬉しい限りです。こちらこそ、この作品を最後まで読んでくださりありがとうございます。 (2014年3月29日 22時) (
レス) id: 212878b2bc (このIDを非表示/違反報告)
[忘却王]れお(プロフ) - 完結おめでとう。すごく面白かったです。終わらせ方も好みでした。ありがとうございました。 (2014年3月29日 22時) (レス) id: 8ad14d2c12 (このIDを非表示/違反報告)
霧崎沙流＠天ぷら系女子(プロフ) - ★黒猫★さん» コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2014年3月20日 18時) (レス) id: 212878b2bc (このIDを非表示/違反報告)
★黒猫★(プロフ) - 続きが気になります．更新がんばってください！ (2014年3月20日 16時) (レス) id: a547ed74fa (このIDを非表示/違反報告)
★黒猫★(プロフ) - 続きが気になります．更新がんばってください！ (2014年3月20日 16時) (レス) id: a547ed74fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霧崎 沙流 | 作者ホームページ：http://yaplog.jp/kirisaki73/
作成日時：2013年7月19日 21時
