54.旧友 ページ4
・
…その顔は高専のものとは違くて、
確かに友達なんだろうが一歩引いている様子。
本気で彼女が彼女らしく話せる相手は
きっと高専の人間だけなのだろう。
・
正直驚いた。
声をかけられたAは
数分間話し込んで別れた後、
伏黒を待たせて悪いと彼が待つ方へ小走りする
まさか会うとは思わなかったし何より、
「(…声かけられるなんて思わなかった)」
もう忘れていると思ったし、
これから先会う事もないのに
わざわざ話しかけにくるなんて。
対応がぎこちなかっただろうか。
「恵！ごめんね、待たせちゃって」
「そんなに待ってない。それより、もう良かったのか？友達なんだろ？」
走ってきたAに
むしろ待った時間は少ないと答える伏黒。
思ったよりも戻ってくるのが早くて
逆にそれで話せたのか聞いてしまう。
「充分話せたよ。でも、少しビックリした。
もう会わないと思ってたし、
まさか話しかけられるなんて…」
微かに聞こえたA達の会話。
急に転校と言ってたし、彼女の事だ。
挨拶という挨拶なんてしないで高専に来たに違いない。
友達の割に、Aは
意外とあっさりな態度を見せていた。
「私は普段東京にいるし、
これからも会わないのに話しかけるものなのかな？」
「…久しぶりに会ったんだ。話しかけるだろ、普通」
「でも、知らんぷりだって出来るよ？
会わないからこそ、無視したって問題はないわけだし」
話しかけられたのが迷惑だったのか
聞いてみれば、そんな事はないと答えるA。
何だか話が変に思える。
「……オマエ、本当にアイツらと友達だったのか？」
「うん？友達、だったと思う」
「悪い。言い方が違った。
オマエにとってアイツらは友達なのか？」
周りに馴染むために友達を演じていた、
そう言ってしまえばそうなのだ。
人と関わるのは苦手だし、
いつ自分が人間と違うと知られても困る。
深く入り込まず、それなりに。
決して悪い人達ではなくて、嫌いでもなくて…
自分が友達だと思っていたのか
聞かれてしまうと、即答できないのは確か。
「……まあ、少なくとも アイツらは
オマエの事友達だって思ってんだろうな。今も」
だからこそ声をかけるし、
黙って転校してしまった事に対して怒る。
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結祈華(プロフ) - カノンさん» 好きと仰って下さりありがとうございます！嬉しすぎました！これからも頑張らせて頂きます。 (2023年1月27日 23時) (
レス) id: 074ff9457b (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - いえ！修正ありがとうございます！とっても好きなのでこれからも頑張ってください！ (2023年1月27日 17時) (レス) @page31 id: 3fc6711829 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - カノンさん» カノン様。そうですね…間違えておりました。9ページの方を訂正させて頂きます。コメント及びご指摘頂きましてありがとうございました。 (2023年1月27日 11時) (レス) id: 074ff9457b (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - コメント失礼します。アニメ第1話部分で亡くなったのは、おそらく虎杖悠仁の祖父だと思うのですが… (2023年1月27日 11時) (レス) @page30 id: 3fc6711829 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結祈華
| 作成日時：2022年12月31日 20時
