【男主】虹の８色目【Fisher's】

モトキとおとまり3 ページ37

(モトキ視点)


改めてAはゲームが上手い…というかなんだろうすごく楽しそうにプレイしている。

もちろん生放送中だから、実況して口を動かしながら指を動かすという芸当をやってのけてるんだが…

画面内のイカはそんなこと微塵も感じさせないくらい綺麗に、遠くから敵を1発でオトしていく。



「やっぱ、すげぇなー。…実況者Aの実力！」

「ぶふっ、なんだそれ！(笑)」



"あ、最後A外したww"

"照れたなw 動揺がみられる！"

"Aくんかわいいww"



「〜っ、皆でよってたかって…！(笑)
はい！今日の実況はここまで！！今日はこれからモトキと晩酌するんだ！いーだろ！」


俺と飲むことを自慢してくれるA。

そんな些細なことでも俺には嬉しくて、思わず頬が緩む。



「はい、ゲストはフィッシャーズ、モトキくんでしたーっ！
ほんじゃまたねぇーっ」

「でしたーっまたねーっ」

「…ふぃーっおつかれぇー」



締めの挨拶をしたところで回していたカメラを止める。

そして大きく息をつくAに、疲れさせてしまったか少し心配になる。



「ごめんな、A疲れた？」

「？なんでモトキが謝んの！むしろ生放送させてくれてありがと！
モトキは疲れてない？」

「そっか、よかった。いや、俺はゲームしてないし…」



俺の謝罪に首を傾げながらにっこりしてくれる。疲れただろうに…本当良い奴だ。

俺がまだ1人でゲームさせたことに対して負い目を感じてるのが伝わったのか、ややあったあと缶ビールを手に取った。



「んじゃほら！一緒に飲んでくれよ！
…そしたら疲れも吹き飛ぶ。」

「ははっ、そんなんで良いの？」

「いーの！！ほらっかんぱーい！！」



楽しそうに缶を軽くぶつけ合った俺たちは2人でビールを煽って乾いていた喉を潤した。

夜はまだまだ始まったばかりだ。





--セカンダリ--

「Aって他にどんなゲームやんの？」

「色々やってるよー？
ホラゲだとバイオシリーズやってるし…これまでの実況やったやつだと、アサシンクリード、龍が如くが楽しかったかな…」

「あー、たしかにAそういう系好きだね。」

「そうそう…あ、でも今1番楽しみなゲームはね…」

「？」

「どうぶつの森。」

「平和だね(笑)」

「うん、Aのほのぼのライフやりたい(笑)」

男主's kitchen→←モトキとおとまり2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す